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読書の秋

久々に塩野七生著「ローマ人の物語 パクス・ロマーナ」を読み返している。

嗚呼、偽善の崇高な姿がここにいるというしかない。 シュナイゼルのムカつきと雲泥の差よ。人間を無視したシステムなんてくだらない。マクロスフロンティアまで独自な人間いらねシステムを使ってきた。その割にキャラが魅力ある数ないよね。

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コメント

HINAKAです。

五遷・主簿様

塩野七生氏の著作物は、どれも粒ぞろいですが、さすがに「ローマ人の物語」は、御自分のライフワークとされているだけの事はあります。

とにかく個人的には、「ハンニバル物語」と「ユリウス・カエサル」が最も好きです(当たり前か!)。
特にカルタゴのハンニバルと、ローマの大スキピオの戦いと言うよりも、駆け引きが凄いッ!スキピオの対カルタゴ戦に勝つ為には、ハンニバルとは闘わない事!という戦略には、なぜローマ人が強かったか?の、神髄がある気がします。

そもそも、ハンニバル戦以前の対カルタゴ戦における、ローマ人が下した最終戦術……マトモに船同士で闘ったら、海の民カルタゴに勝てる訳がない!ならば、海戦を陸戦にしてしまえ!!その結果、作り出された建築の天才ローマ人が作り出した、対カルタゴ船用の巨大カラス口付きの、超不格好な船!そう、勝つ為にはデザインは二の次でいいのです!!

「勝つ為には手段を選ばず」という言葉は、現代では「卑怯な手口」の代名詞ですが、本来的な意味としてまさしく、正しい戦術の説明でしょう。
そして、ある意味でそれを個人に凝縮したのが、大スキピオだと思います。少年時代から自分達を脅かし、縦横無尽に闘う無敵の将軍を、見続けて成長した結果。得たのは、まさしくハンニバル戦術!

そして必勝の準備が出来るまでは、決してハンニバルとの直接対決はしなように!と言う、彼のある意味で屈辱的とも言える提案に、無条件で賛成した当時のローマ元老員達(政治家)の、実に柔軟かつ懸命な判断力。
それに引き換え、ある意味でハンニバルは悲運名将でしょう。勝利を重ねれば重ねるほど、母国カルタゴの実力者から妬まれ疎まれ、せっかく古代都市ローマを包囲するという、画期的な勝利を手にしながら、援軍はおろか補給の要請すら却下され、出されたのは虚しい帰還命令。

大スキピオの指揮のもと、国を挙げてどころか、当時ローマとの同盟関係にあった全ての国々の、総力を上げて対カルタゴ、対ハンニバル戦の準備をした古代ローマ。
かくして、カンナエにおいてハンニバルは最初で最後の大敗北を喫し、囚われの身となりました。
その時大スキピオに問われて、「この戦いさえなければ、自分はあのアレクサンダー大王の次に(超えて?)、偉大な将軍であったのに……」自分を本当に倒したのは、目の前のローマ軍指揮官では無いと言う事が、当事者の大スキピオだけには通じる事まで、分かっていたとしか思えない言葉です。

塩野氏の、当時の資料原本から得た詳細な分析と、見事な語り口が、古代の新興国ローマと既に商業大国だったカルタゴという、2大国家が地中海の覇権を争うための、避けられぬ戦いを見事に描き出します。なぜ戦いは避けられなかったのか?なぜ、新興国でまだ軍事力整備さえおぼつかないローマが、当時の大国カルタゴと対等に対峙し得たのか?
そして、そこに出現した2人の英雄の駆け引きと、戦闘。戦略無くして、戦術無し。そして、国家の政治と市民の支持無くして、戦略無き事が既にこの時代に確立されていた事実が、見事に解き明かされています。これは物語も、その描かれた事実にも、驚くしかありません。
同時に、振り返って現代を見る時の、余りに人類の進歩の無さに、ただただ落ち込むだけです。

塩野氏曰く、「当時と今日とで進歩したのは、テクノロジーだけ」とは、まさしく至言。

相変わらずの長舌、御無礼!

HINAKA殿、コメント万歳です!!
>とにかく個人的には、「ハンニバル物語」と「ユリウス・カエサル」が最も好きです(当たり前か!)。

 ほぅ、英雄がしのぎを削るシーンが多いですね。こちらはそれにプラス「勝者の混迷」「最期の努力」ですね。 混迷から何が必要かしきりに読んでいます。

>塩野氏曰く、「当時と今日とで進歩したのは、テクノロジーだけ」とは、まさしく至言。

 本当に塩野さんは辛口っですcoldsweats01 ですが、そこを詳細な資料と人間心理を裏うちさせて文章で見事に描ききるのが凄い所です。

 昨今のアニメ、ノベライズでもいい文章がもっと欲しい所です。

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