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秦戦紀

  • Sample01
     歴史大作漫画「キングダム」全感想記事を戦争毎にまとめた目次録。リンクを張る場合はコメント欄に一言あるように。
     ◆目次解説並後書 
     

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2019年3月30日 (土)

五百八十九

#「夜の出来事」

 事の起こりは王翦将軍の九城攻撃による鄴の難民兵糧攻め、十四日前から。
   
 鄴の城門前で看守はそれぞれの首長に帳面を出させる。帳面に無い者は入場させずに外で対処する。領外の人間を入れさせないために。他の兵士が後で身元を確認する。
       
 その役人の横を帳面に記されている者達は続々と鄴に入城する。中には顔中を包帯で巻かれるほどな重傷者もいる。 仲間に肩を借りて歩いてきた沢太もその一人。 それから二人係りで歩いてきた花東も。そして、台車で横になって運ばれてきた関哲も顔中包帯だらけの重傷者で鄴にたどり着いたのだった。 だが関哲は鄴に着いた時に口元を緩ませていた…。

          
 十四日目の夜の鄴城 密かに城中を無数の兵士達が歩く。 
         
 早く行け沢太と言われ、誰が沢太だ馬鹿と兵士らは歩きながら話す。彼らは隠密行動を取っていた。 こんな道をよく見つけたと感心する兵。だが、ここまで日数が掛かってしまったともう一人の兵は言う。 
 更に蔵を探すだけでも大変で、全ての蔵を同時にやらねば意味が無いのだと謎めいた話をする。変装用の甲冑を見つけるだけでも苦労したのだと。
      
 彼らは仲間の肩に乗って壁の向こう側を見る。 一人の兵があれがそうかと目標を視認する。他の場所にもそれぞれもう集まっているはずだと別の兵が答える。 中の兵も多い、生きては戻れない、そんなことはどうでもいい云々。 彼らは失敗は許されないと悲壮な決意を皆で確認する。
     
 決行だ! 彼らは仲間達と抱き合う。武運を祈る、王翦様に勝利をと彼らの本当の主のために死を賭した仕事を始めるのだった。それは…、
         
数刻後、鄴の城主・趙は部下の声で起こされる。 寝室の扉の外から部下が大変です、急いで起きてくださいと必死の声が聞こえる。 趙はどうした、桓騎軍が攻め始めたのかと問う。だが、違った。
              
 城内で火の手が上がっています。趙城主は直ぐに起きて扉を開ける。火の手は避難民の居住区からも見えていた。 し、しかも、燃えているのは…東の大食糧庫! 賊は全員仕留めたものの、蔵はもう消化できぬ程の状態であるとの凶報だった。 城主は賊がなぜ城内にいたのかと狼狽える。 そこに更に他の部下達が大慌てで駆け込んできた。もたらした知らせは…、
         
 西の大蔵が焼かれました。南も…、北も燃えている! 四つ全ての大蔵が燃えているとの大凶報に趙城主は蒼白になる。 側の初老の部下が中小の蔵は空になり、食糧はもう四大倉庫から移して使っていたはずと配給事情から狼狽する。 城主は南と北の消化は間に合わぬのかとあえて問うが、部下はおそらくはもうと絶望の答えだった。 

 

そんな… ば… 馬鹿な……
一夜にして鄴はその食糧の大半を失ってしまったと言うのか・・・ 
           
いや… 大半どころでは… 
     
 燃える食糧庫。消化しきれずに苛立つ趙兵達。槍で串刺しにされた隠密兵達の死に顔は笑う。 
              
 い・・・ いかん 笑う死に顔の隠密兵に対し、おのれと趙城主の顔は歪んだ。 城主は今すぐ鄴内全ての蔵の残量を、大小問わずに残っている蔵の食糧全ての集計を調べよと部下達に命じる。
           
 矢継ぎ早にもう一度城内の人間の総数も細かく洗い出せと。静かにやれ、城内の人間達に兵糧のことを知られてはならぬぞと釘を刺す。 初老の部下は日の出と共に邯鄲の大王様と朱海平原の李牧様に鳥を飛ばしますと言う。趙城主は認める。
   
 だが何よりも先ず計算だと趙城主は。 鄴の食糧が一体、あと何日もつのか・・・正確な日数を出すのだと本当に深刻になったのだった。
                  
鄴城外で包囲している桓騎軍に煙といい臭いが届いていた。黒桜、摩論ら将校達は何が起きているか分からない。オギコが火事だと分かり、お頭に教えようと天幕に走る。 だが、桓騎は既に起きて鄴を眺めているのだった。 そして、舌打ちすると、遅えんだよノロマ共がと毒ついた。➡なるほど、始めから言い含められていたのか
                                                 
この夜の出来事がそこに伝わるには一日かかる・・・

 

 
朱海平原━━十四日目早朝 
この日が秦右翼“最激戦”の日となる。 

     

 寝起きが悪い尾平、険しい顔の崇源隊。重傷兵達に笑顔で挨拶する松左。田有、沛狼らは部下の宇才が左手が動かないけど右が動くので出撃するので二人はそれでこそ飛信隊だと笑い飛ばす。
        
そして開戦前からそのことが誰よりも分かっていたのは軍師の河了貂だった。
多分、今日で大勢死ぬ。死なせてしまう…!! でもそれでも…と戦局の激しさに身を切るような思いを募らせる軍師貂。その貂の頭をつかむ信は馬の子みてぇにプルプルすんなバカと一声かける。
           
 おはよーと挨拶する信。始まる前から肩に力を入れすぎだと貂に忠告する。だってと言う貂に羌瘣が河了貂と近づく。 羌瘣はじっと貂を見て…、

 

 ヘ(゚∀゚ヘ)いきなり貂の胸をもみしだいた。。。 これには貂はもとより信も仰天した。 わ――と奇声一声上げた貂は手で払い、何すんのさと羌瘣に言う。 
 羌瘣は逆に驚き、喜ぶかと思って昔、象姉に教わったことをしたと答える。 喜ばないと貂は言い返す。➡またしても象姉のセクハラ保健知識ですか。。。 え、喜ぶのかと信も手を出してやろうとするが、羌瘣が信の顔に容赦なく裏拳をくらわせる。 
          
  もーなんなのさ、真面目にやれよ二人共と貂が信と羌瘣に毒つく。和んだ貂を見て信がそのくらいでいけと言う。 いつも通りの感じでいけ、あんまり色々考えすぎると躊躇して判断を間違うぞと軍師に助言する。➡流石の歴戦ぶりというべきか。
  
 わかっているだろうが手加減は全くいらない。俺たちは命をかけて勝利をつかみ取る、飛信隊だ。 隊長の言葉を受けた貂は暫し瞑目する。
        
 目を開けた貂はありがとうと信に礼を言う。俺も今日が一番勇気が必要だったと自分の心の隙間を埋めた。もらったと。  勝とうと貂は羌瘣と共に拳を突き出す。信も絶対に勝つと三人共に拳を付き合わせた。
          
 趙峩龍軍から秦右翼の配置が飛信隊が中央になったと分かる。亜光軍、玉鳳軍は左右後方になったと。 趙峩龍は飛信隊が右翼の中心、飛信隊・信が右翼の大将になったと分かる。  それは正に万策尽きた最後の一手。この戦を半日で終わらせてこの戦いは幕だと趙峩龍は自信をみなぎらせるのだった。
 

 

( ̄◆ ̄;)象姉ってさぁ祭をくぐって下界に出ても碌な男にしか出会わなかったんじゃ無いんだろうか。。。

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