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秦戦紀

  • Sample01
     歴史大作漫画「キングダム」全感想記事を戦争毎にまとめた目次録。リンクを張る場合はコメント欄に一言あるように。
     ◆目次解説並後書 
     

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2019年8月11日 (日)

読書感想

 

古代のギリシアには、ギリシアという国家は存在しなかった。ギリシア人はいたが、ギリシアはなかったのだ。(中略) この場合に「ギリシア人」とされるのは、

一、ギリシア語を話す人々であること。
二、ギリシアの神々を信仰する人々であること、であった。

💓民族の定義として素晴らしいな。日本人ならば、日本語を話す人々であること。日本古来の神々(皇室)を信仰する人々とできる。

ギリシア人にはオリンピックが必要であったのだ。(中略) ゼウスに誓ったのだから人間ごときが破るわけにはいかないとの想いも、継続の後押しになったかもしれない。オリンピックとは戦いばかりしていた古代のギリシア人から生まれた、人間性に深く基づいた「知恵」であったのだった。

😠やはり近代オリンピックは「近代」の産物なのだな。競技会。古代では戦争当事者達のセフティカーの役割だった。

普通ならば、いまだ"未成年”の時期にあたる住民共同体は、(中略) まずは内部での体力充実に努めるものである。だが、ギリシア人はちがった。
 ギリシアの内陸部を旅していて感ずるのは、ギリシア神殿も所詮はそこら中に数多ある岩石の置き場所を左から右に変えただけではないか、という想いだ。つまり、土地が痩せている。そのうえ狭い。平野らしい平野は、中部のテッサリア地方くらいしかない。
 ただし、冬季には雨が降り、夏季には、嫌というほど陽光が降り注ぐので、オリーブや葡萄の栽培には適していたし、羊や山羊は岩の間に生える草でも育つ。だが、主食であった小麦の生産性は低かったに違いない。

💡国土地理を知って初めて民情、民族性を知る。 入り組んだ地勢の間に無数の国家があって争いが絶えない。統一政権が容易に出ない。

山道をバスで行く腸捻転でも起こしそうな旅の後で海にたどり着いたとき、視界が広がる快感を胸いっぱいに満喫したものだった。しかもエーゲ海は、水平線までつづく海ではない。日本語の訳語の「多島海」が実態を良く示している。数多くの島が点在する、常には波静かな海なのだから。(中略) これでは誰でも、陸路を整備するよりは船を出していただろう。

🚢😖日本人が長き歴史の中で海に出て行かなかったのも分かる気がした。

一人に権力が集中する政治システムのメリットは、放っておけば割拠する一方の部族なり豪族なりを押さえつけておくことにある。だが、ギリシアの地勢が、王政の確立を許さなかった。

👊💢日本も統一に苦労したものなぁ。。

泥沼の内戦状態にならなかったのは不幸中の幸いだが、それも彼らが良識に富んでいたからではない。アルカイック時代のギリシアが、何を措いても死守するほどには豊かでなかったからだ。 というわけで、一族郎党を引き連れての海外進出が、ギリシア民族あげてという感じではじまった。。。。

👣日本とは違うね。日本の場合は、一所懸命が武士の命だったからね。

原住民は追い出すか奴隷にして、その地にゼロから自分たちだけのための街を港を建設していったのである。(中略) そのいずれもが、海に向かって開かれていながら豊かな後背地、つまり耕作に適した土地まで合わせ持っていた。

✒本の地図をみると、フェニキア人の勢力がキプロス、クレタ、北アフリカ、サルデーニャと全地中海の中心を抑える形をとっている。逆に言えば東地中海はギリシア人の植民地〔ナポリ、ターラント、シラクサ〕で染められている。ギリシア植民地計画は内線作戦でフェニキア植民地計画は外線作戦のよう。

  • スパルタ-リクルゴス「憲法」
  • 今でもヨーロッパ人は、寡黙な人を、沈黙は金、と思うよりは(あいつらは言いたいことがないから黙っているだけなのだ、と笑いの種)アテネ式に解釈するのが主流になっている。
  • だが、こうすること(起草者リクルゴスが祖国で絶大権力を振るわず他国に出て二度と戻らない)で、「リクルゴスの憲法」は、「法律」ではなく「宗教」になったのである。法律ならば時代の変化に応じて改めることは出来るが、宗教になってしまっては変更は許されない。

為政者の覚悟

ソロンが法制化したのは、現代風に言ってしまえば、貸し手(銀行)の救済ではなく、借り手(債務者)の債務負担の軽減を目指した。

(以下略)

借金というと、食べていけなくなったから借りる金、と思いがちである。だが借金には、先行投資の意味もある。いや、こちらのほうが多いくらいである。
 だが、先行投資にはリスクがつきものだ。(中略) そして、そのために借金が返済できなくなった場合、自分だけでなく家族までが奴隷の身に落ち、しかも家族でも離ればなれに売り払われるとしたら、誰が、先行投資という形の「勝負」に打って出る気になるであろうか。
 この種の借金は、想定外の事故が起きても返済に困らないだけの資産を持つ人のみに可能なこと、になってしまう。そうなっては、富裕者はますます富裕者になり、そうでない市民たちとの間の格差は広がる一方になる。つまり、社会不安の温床になる。

(以下略)

通貨の価値を下げることだけを、明記した法案であったからである。(中略) これはもう「平価の切り下げ」以外の何ものでもないが、この法案が可決されれば、事実上、借金の四分の一が軽減されることになる。~

だがこれは、意外な副産物に結びつく。ドラクマ銀貨の切り下げを知った他国の商人たちが、と言っても他のポリスに賊してギリシア語を話す人々だが、その彼らがアテネに移り住んでのビジネスに関心を寄せるようになったのだった。
 もちろんソロンはただちに対応する。どうぞどうぞおいでください、というわけだ。しかし、自国の市民たちとは差をつけた。
 何年住もうと、市民権は与えない。故に国政への参与は認めない。住まいもオフィスも、自分で所有することは認めない。だから他国人は、アテナ市民から借りるしかないことになる。

😃現代の日本でも参考になる。やはり古代から栄えている欧州史にも学べるものは多々ありますなぁ。これが本当の開国路線。アテナに儲けに来ている他国人を補助兵士役にするのはローマ以前からあったか。

ソロンはまず、アテネの市民権を持つ全員、つまり成年男子の全員を四つの階級に分けた。~収入の多少だけで分けたのである。

(中略) 

古代は間接税の世界で、直接税に当たるのは、「血の税」とも呼ばれた兵役で支払う。市民にとっての権利が国政への参与であれば、義務は、祖国の防衛を担当すること、にあると考えられていたのである。

📖第四階級「プロレターリ」は無産階級、毎日働くことで生活の糧を得ることが出来る市民の意味。共産主義でよく聞いたがここから来ていると学ぶ。 戦って手にした土地。一所懸命。自らリスクを負って切り開いた財産、私有財産の保護は人類古今の鉄則

詩文や朗読の暗証が加わる。これが重要視されていたのは、文芸を味わうことに加えて、文人が得意とする、少ない数の言葉で本筋に迫る、表現能力を養うためであった。

👀日本人ならば四書、古事記、論語の朗読素読にあたるな。

午後の体育訓練場

💓私営であり、少年たちの親が払う学費で運営されていたのは現代でも参考になりそうだ。

エーゲ海の向こう側にも市場が広がった結果、物流の交流が一段と盛んになっていたのだった。

電話のやりとりの流れこそが金が盛んになると言うことなのか。

ペイシストラトスが経済力を向上させるには、アテネでは三つの条件が満たされる必要があった。

一、相手側も喜んで受け取る、信用の置ける自国通貨を確立すること。
二、自国内は安定し、他国との間も、友好な関係を維持すること。
三、領土も広くなく人口も多くは望めない都市国家である以上、製品は安物の大量生産方式ではなく、単価が高い品に重点を移すこと。つまり、高価でも買いたいと思う品を生産することである。

🎶領土拡大はしないと確固たる方針で外交をまとめ、生活必需品足る壺を高級品にする手腕。この経済活性化政策は日本でも使える。

  • アテナの壺職人経営

🏨丁稚を安めで雇い、キャリアを少し高めで雇う。職人経営は終身雇用に通じている。 故に現役バリバリを中途採用でスカウト&ファイアードで人材を使うのは資本力が優れている米国や中国ぐらいだろう。今の日本ではココでも間違っている。

想像力が刺激されれば、それも現実化する技能の方も向上する。

✨至言だ!!

古代のアテネの「デモクラシー」は、「国政の行方を市民の手にゆだねた」のではなく、「国政の行方はエリート達が考えて提案し、市民にはその賛否をゆだねた」

👀合理的だ❗

  • クレイステネスの行政区戸籍改革

👀地縁血縁を切り個々人として政治に再登録させる。個人主義、実力才能勝負の時代を呼び込んだ。個人を把握している。土地の定住強制化をするのは行政が個人を把握していないからだ。

危険や少数意見をことさら重要視すること自体が、民主政治の精神に反することになる。

🚩棄権をした場合でも投票した人々の決めたことには従う義務は市民の全員にある。古代の東洋政治においても諫める者に対して為政者はその申し出をゆとりある姿勢で受け入れることを模範としていた。これらの姿勢が東西共通で分かっていなければ民主政治も君主政治も機能し得ないのだ。故に日本はまだ大丈夫なのだと思った。

〈民主政治を〉真の意味での創設者はクレイステネスだと思う。 (中略) アテネだけが中産階級の確立に成功したからだ。ソロンによって第一歩がしるされ、ペイシストラトスによって経済力をつけ、この後を継いだクレイステネスが更なる改革を断行したことによって、アテネには、自ら生産する人々という意味の「健全な中産階級」が確立したからであった。

🍔孔子曰く、先ず豊かにしてやろう。次に教育してやろうと。どんな改革においても国民所得の向上無しではなしえないことを東西の改革者たちは証明している。

  • 征服は、もちろんのこと軍事力の優越で決まる。だが、軍事力による征服が敗者から受け入れられるか否かは、政治力の優越で決まるのである。
  • ペルシア人の宗教はゾロアスター教だが、ゾロアスター教は、一神教ではあっても異教徒に改宗を強制しない。
  • マケドニア、トラキアと属国化していくペルシア帝国
  • 「土地と水」を重要視するのは、富を産むのは農業だとするペルシア。ギリシア人は「土地と水」には恵まれなくとも富は産み出せる、と考える人々。交易による繁栄。直接税は税金(ペルシア)、兵役(ギリシア人)。

👊内海、港を制圧するにはそれを囲み支える陸地を制圧するのは軍の基本でもある。一神教でも寛容さを持たせる政策もある。大陸国家と海洋国家との対決。

  • テミストクレスによるアテネと外港ピレウスの一体化

🚢外港と内陸都市との隧道甬道による一体化。佐竹藩の窪田(秋田市)建設と似ている。

          

                     

 

 

 

 

 

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 ファシスト全体主義は民主主義から生まれた。それは棄権、少数意見をことさら重要視した自信なき臆病心理の民主主義なのだ。

 また再読するかも知れないな。

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