桶狭間戦記‐最終章‐第13・14話〔改訂版〕
お前を待っていたよ。
- 奇跡の雨
- 強さと弱さ
#13
輿に乗っている義元。雨戸をつけずに向かい風と雨を受けても警戒を怠らない。師・雪斎に学んだ賊除けのための土の臭いをかいでいる。雨上がりは土がめくれ易く、新しい土がよく臭うのだと。
織田軍は鳴海道を進み、道中で簗田の言うとおりに竹が切り取られていた。
更に進む。
そして、雨が俄かにやんだ。
進軍した織田軍が目にしたのは・・・、
(゚0゚)目前の丘にたなびく今川家の旗!!!
雨という天佑に助けられたのか、小氷河期によって豪雨がもたらせたとするなら歴史の必然として彼らは天に愛されたといえようか。。。
そして、天が尽くした上で人の戦いが始まろうとしていた。
#14
織田信長という男。
- 津島の服部兄弟は街の喧嘩で彼と知り合う。子分のつもりだったのにいつの間に大将になっていた。
- 織田桃厳信秀(信長父)は今川義元に優ろうとして能わなかった。ならばと、最も器用でない三郎信長を次期当主に当てると平手政秀に言う。
- 義元軍師・雪斎は我が君主は戦国大名の完成型で誰にも負けはしない。だが、織田のうつけの御仁が気に掛かっている。
小豆坂の戦の後、雪斎は信秀と人質交換の交渉の場で対面する。雪斎は信長について問う。信秀は切破する。
足りない米を得るに必要なのは強さ。銭を得るには頭を垂れ、欲に応ずる弱さである。
強さと弱さ。戦国乱世はいずれを選ぶのか、信秀と雪斎が互いの申し子を浮かべながら乱世を問うていた。
輿の義元は本陣の乱れにも動かない。
我が作りし遊び場を壊す者有り。それは常に姿も無く絶え間なく我を見ていた。寧、その者は存在すらせず乱世の民の衝動が作り出した幻影かとも思うていたよ。義元は見たこともないその幻影の形を人に映した男を歓迎すらしていた。
( ̄▽ ̄)織田、来たか。
゚.+:。(・ω・)b゚.+:。小さな狭間に英傑同士が相見える。。。
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