「塚原卜伝」第最終回_BS時代劇
#「卜伝見参」
鹿島にこもって千日修行を積んだ新右衛門の剣はさらに磨きがかかる。他流試合では鎖鎌の相手にも難なく勝ち、弟子も増え始めた。
しかし、鹿島が政争の渦に巻き込まれるのに比例するように、新右衛門もこれから歩む道に戸惑っていた。
自分の弟子・玉造常陸介が夜に襲われ、あやうく新右衛門と左門がその場をみて助太刀に入る。浪人たちは逃げていく。弟子を家まで送る新右衛門だったが、才が勝ちすぎるから危ういと不安を覚える。
そんな折、山本勘助が新右衛門を訪ねてきた。使える主君を求めて諸国をめぐっていた勘助に会えて新右衛門はうれしくなる。 左門も加えた3名の会話は弾み、伊勢宗瑞が亡くなったとの知らせは新右衛門を悲しくさせる。
戦が嫌いな方だったがとうとう離れられなかったと哀しみを露わにする。しかし、宗瑞様の領地は年貢が安いため領民が豊かになると勘助から言われ、義を貫く宗瑞様の治世が生きているのだと新右衛門は安堵する。 そして、勘助はこれから甲斐国の武田信虎様の元に新右衛門さまもどうですかと誘われる。
勘助は周防にいる丹波守の手紙も新右衛門に渡す。鹿乃はきちんと結婚して子も生まれていた。幸せな時期なのだが、丹波守は今後はどうなるかと不安を覚えていることが書かれていた。回国修行、新右衛門の心が揺れる。
そして、事件が起きる。
自分の弟子・玉造常陸介を襲った刺客が殺されたのだった。切り口を一目見た新右衛門は師匠の太刀筋だと知る。さっそくに師匠の松本備前守に真意を問いただす。
備前守の仕業はもっと大きなもののためだった。謀反を企み、領主を代えること! その首謀者は新右衛門の養父・塚原土佐守だった。師匠から我らにつけと催促される。迷う新右衛門。。。。
その迷いを払ったのは妹・真尋だった。物忌さまの遺言を教えられる。平法を世に伝えるのが定めだと。これで新右衛門の道が定まる。
新右衛門は師匠の備前守に回国修行の許可をもらいに相対す。戦わずに勝つ平法を伝えるべく旅立つのだと。 しかし、備前守は我らの企みを知ってそのまま生かしておけると思うのかと言い放ち、果し合いをする。
二度目の師弟対決。
けれども新右衛門の剣は師を凌駕していた。剣を振り、切り落としで備前守の頭に寸止めをする。たった一振りで勝負をつけ、無用な殺生をしなかった。木の陰で見ていた左門は若の剣技がここまで高まったことに感無量の心地がしていた。
備前守は改めて新右衛門と会話する。
自他を一つにした剣。
それは域と間合い
技だけでなく
心の位。
その剣を受け継ぐ者を探すための回国修行。備前守は自分はもう死んだ身であるからと、
一つの太刀を見届け思い残すことはない。
鹿島の変を聞いても戻るな。己の天命を貫けと快く回国修行を許す。
心を新しくして新当流と剣名を与える。新右衛門はありがたく名前をもらう。新右衛門はまた自分の名前も卜伝と改める。
卜 きぼく卜部吉川家を表す。
自らの過去と未来を描いた名前、新当流開祖・塚原卜伝! 左門と勘助を伴い鹿島を離れる。鹿島はその後、戦で備前守も斃れるが、卜伝の剣名はさらに高まっていくのでした。
【完】
( ̄ー+ ̄)話が短かったけれども、いいお話で楽しめました。 むやみに激情をぶちまけるものではない作品だったのでよかった。
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