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坂の上の雲の危うさを見抜いた日本人

日清、日露と戦った果てに日本が目指すべき雲の正体。

大国・ロシアに薄氷の危うさで国防に成功した日本。賠償金ももらえずに講和条約を結んだ結果、列強に日本の力を認めさせ、ひいては有色人種が白色人種に勝った奇跡を起こす。

 

その後、日本は朝鮮を併合し、さらに陸軍は満州から中国にまで手を伸ばす。海軍は台湾からエネルギーのために東南アジアに手を伸ばす。陸軍は大陸に、海軍は海洋にと国防が分裂状態になってしまった。

 

 

 

その由来にはなんといっても日韓併合なのだが、これに異を唱える日本人がいた。

 

佐藤鉄太郎。日本のマハンと呼ばれる戦史家であるが、彼には日韓併合が歴史から見て危うい点であると見抜いていた。法的問題ではなく歴史上から見て国力消耗の大問題につながることだった。

 

イギリスの百年戦争の過ちを踏襲するのではないかと佐藤は述懐していた。

 

正しかった。海洋国家イギリスがフランスに侵攻しても最終的には国防線が伸び、国家財政が大陸に依存して本国経済が疎かになって国力が疲弊した。日本の国防と国力も満州や中国大陸で疲弊した。

 

大陸の不動産には手を出すな。港で稼げ。奥地に入るな。これは海洋国家の経・軍戦略の基本。

 

 

 

 

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コメント

HINAKA殿、コメント万歳です。
>日本の大陸進出に関しては~

 諸説さまざまありますが、地政学ではなく感情的な地理的環境に影響され国防からそうなった説に一理あると思います。日本から見ると朝鮮半島は匕首にのど元を突きつけられる形になり、さらに幕末の隣国の惨めさから自分たちは自分で守るとの意識が結びついたと思われます。

>陸軍の暴走!

 よく誤解されますね。海軍はおろか陸軍さえほとんど暴走していません。原因は日露戦争後の日韓併合で半島に領土を持ったために国防のため陸軍が増強されざるを得なくなったためです。半島を守るなら満州や中国内陸に手を出して緩衝地域を広げるしかないのですから。ですが大陸や半島の民族性は日本人が持つシーマンシップの国民性と国家の性質から真逆であり、それゆえに皇民化教育までせざるを得ませんでした。


投稿: 五遷 | 2012年1月 1日 (日) 20時10分

HINAKAです。

五遷様、明けましておめでとうございます。

わざわざ御訪問いただいての御挨拶、痛み入ります。
告知しているように、使用PCの調子が良くなく、皆様の記事を拝見する機会が、著しく減っています。このような者にまで、御挨拶いただいて恐縮の極みです。

基本的に、ブログや日記は〈見る人が居る事が前提〉での、仰る通りの唯我独尊的産物だと思っております。
ですので、この主旨は大いに歓迎!です。
日本の大陸進出に関しては、個人的に大いに疑問のあるところで、仰るような歴史的事実と地理的状況を踏まえれば、同盟関係で良しだと思うのですがなぜ植民地化したのかが、疑問です。基本的には、日本国内の経済問題を外で解決しようとしたとされていますが、これには当時から疑問が出されています。その上で、陸軍の暴走!
満州国建国に至っては、もう文字通り「血迷った!」としか、思えません。

挙げ句の皇民化教育!
他国の歴史的文化的状況を、他国が武力でねじ曲げて、穏便に済む訳がありません。小話ですが「最後の授業」を読まなかったのか?と、言いたいところです。

なお、NHK番組としての「坂の上の雲」では、日本海海戦に関して事前の評判通り、半端な日本映画より余程良くできている!と、感心しました。
それにしても司馬遼太郎氏の、精密緻密な資料収集と分析には、驚く他在りません。敵前方T字戦法を、「むしろアルファ運動と呼ぶべきかも知れない」という表現には、喝采を送りました。
それにしても、あれほどの艦隊砲撃戦も、また一方的な勝敗も全てが戦史上稀な、奇跡としか思えません。バルチック艦隊は、黒海から喜望峰を回っての、いわば巨大艦隊の一大行軍で、この行程そのものが一大イベントに近い、大遠征という状況下で最後に大海戦というのは、かなりの難儀だと思います。
オマケに、既に下級海兵には全くやる気がなかった……。

後の太平洋戦争まで、海戦らしい海戦をやらなかった、アメリカとの違いがここでも後々、響いて来た気がします。

雑言、お許し下さい。
それでは、また。

投稿: HINAKA | 2012年1月 1日 (日) 15時55分

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» 坂の上の雲 第13話 日本海海戦 [cogito,ergo sum]
対馬沖で相見える、連合艦隊とバルチック艦隊。 海戦の常識を覆す、敵前回頭を命じた東郷。 ここがチャンスと、バルチック艦隊は攻め立てます。 維新の後、只管、坂を上り頭上の雲を目指し続けた結果は…?... [続きを読む]

受信: 2012年1月 2日 (月) 22時18分

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