信約キングダム 164回

キングダム　第１６４話

俺は（私は）、天下の大将軍を目指す！下僕の少年は親友との夢をかけ、宿業の少女は愛をかけて。

＃「邂逅」
　昌文君から聞かされた摎の出生の秘密。瞠目した秦王・政はそれは確かなのかと昌文君に再度念を押す。昌文君は王騎から聞いたので確認は取れていません、しかも摎の母は屋敷に火を放ち焼死したので分からないのだと話す。

しかし、昭王と摎の関係は程なくして分かりましたと話をつづける。

（話が過去に戻る。）

　秦王・昭王が秦軍の慰労のために自ら前線に出向いたのでした。

　遂に南安を秦は趙から奪った。総大将は王騎でした。不落の土地だった南安を奪取した王騎と秦軍に昭王は我が宝刀と最大級の賛辞を与えます。王騎も戦神・昭王の直々の言葉に恐縮する。その王騎に昭王はお前の側近の女兵士・摎にもねぎらいの言葉をかけたくて、どこだと問う。　先に出生の真実を知らされていた昌文君は、拙いだろうと顔が不安でいっぱいの表情になるが、王騎はしばし黙考するも摎を昭王の前に連れてくる。

　ｱﾜ((ﾟﾟддﾟﾟ ))ﾜﾜ!!　親子だと直ぐに分かってしまいました。。。。昭王は刀を落とし、摎は涙を目にためてました。　昭王は摎の年を聞き、摎は十六ですと答える。そうか、そうかと自分に言い聞かせるように呟いた昭王はお前も私の宝だとねぎらいの言葉をかける。その後、秦軍すべてに帰国したら褒美を取らすぞと士気を高めた後で、王騎を後で呼び寄せるのだった。昭王からねぎらいの言葉をかけられた摎はその場で涙を流す。

　(*^m^)　若い頃からツッコミ達者だったのね、昌文君はぁ！　入るぞと昌文君は帷に入ってみれば、摎は着替え中でした。摎は昌文君をお約束でドゴッと一発。。。

　昌文君が気を利かせて摎の悩みを聞いてあげていました。自分が昭王の娘だと知って、親子であろうとも終生はいえない定めと知り気持ちをようやく整理しかけていました。

　昌文君はいっそ剣を置いたらどうかと道を変える方法を勧めますが、剣を置いたら自分に何も残らないと摎は撥ね付ける。　じゃあどうするのだと昌文君が聞くと…、

　天下の大将軍になると摎は答える。　唖然とする昌文君に摎は戦いに行く理由を明かしていく。自分は王騎将軍の妻になるために城を百個取るのだと約束した。それは今でも大真面目なのだと。軍には王騎将軍やじい（昌文君）、そして戦友達がいる。此処が私の生きる場所なのだと。これからは父も見てくれる、私はやるぞと少女は戦に更に邁進する。

　程なく将軍となり、仮面を被るようになった摎は大活躍を続ける。大軍を率いることで更に軍才を開花させた摎は、一旦戦端を開いたら敵を許さない苛烈な戦い方で諸国を震え上がらせるようになった。次第に力をつける摎は五人の大将軍に次ぐ実力者となっていた。

　摎の攻城戦を遠くから見ていた王騎と昌文君は強いなと感想を漏らす。王騎は昭王の戦神の血を濃く受け継いでいるようですと感心する。しかし、昌文君はこれがあいつの幸せなのかと王騎に問うのだが、王騎はさあどうでしょうねとはぐらかしてその場を後にしてしまう。戦に連れてきたのはお前なのだぞと昌文君ははぐらかした王騎に毒ついていた。

　とうとう、大将軍となり約束のひとつを果たした。　六人目の大将軍となり、昭王自ら任命され軍権の証である剣を授けられる。父娘の二人の目に大粒の涙が零れ落ちる。　大将軍として更なる活躍で、摎は秦の版図を広げていった。

　そして、運命の九年目が訪れる。

摎の活躍で戦勝を祝していた摎軍に王騎と昌文君が訪れる。帳に入る昌文君はお約束二回目。。。。　王騎は摎が怪我をしているので自分の手で手当てをする。昔はよくこうしてあげたものですと言うと、私はもう子供じゃありませんと頬を染めながら摎が答える。フンといいつつ優しい目で二人を見守る昌文君。

　どうしてここにと問う摎に、王騎は貴方の軍と連合することになりましたと答える。貴方が大将で、私が副将ですと答える。摎は何か言おうとするがなんでもないですと頬を染めながらも言う。しかし、帳から王騎が去り際にいよいよ最後の一つですねと一言を残していく。

　昌文君は最後の一つと首をかしげる。だが、後ろの摎が顔を両手で蔽いながら泣いていたのを見て全てを察した。

　覚えていてくれた子供の頃の約束、しかも城の取った数まできちんと数えていてくれたこと。この馬陽で最後の百個目となる。王騎は摎の想いを受け止めようとしていたのだった。

(｡＞0＜｡)しかし、是は過ぎ去った話なのであった。。。

　quotation:義風捫虱堂「南安って魏のトウガイが太守に任じられたあの場所ですか？」　090705