« 信約キングダム 324回 | トップページ | 信約キングダム 326回 »

信約キングダム 325回

キングダム 第325話

#「前進」
 遂に趙軍本陣の海の中で一人になってしまった麃公。圧倒的な力の龐煖を前に麃公は対峙する。そこに自分の名を呼ぶ声が聞こえた。その声は李牧にも聞こえる。

信 「待ってろ将軍 今助けに行くぞォっ!!」 
麃公「童 信…!!」
李牧「信か…!!」 

信、推参!! 信は流動の中、本陣に迫ろうとしていた。後ろで去亥が隊旗を掲げさせる。馬上から尾平が敵陣には麃公将軍一人しかいねえと絶叫する。 焦る信は麃公将軍と叫ぶ。

 その声を聴く麃公は信の動きをじっと見ている。趙本陣は別の隊が来る、百にも満たぬと迎撃に出る。

 本陣の李牧は信が来た時に一瞬驚くが、信の参戦で心中に躊躇いが生じる。

李牧「……よせ麃公… あんな寡兵をここへ呼び込んでも絶対に何も覆らない!私に子供を殺させるな 麃公」 

最早大勢は決している。そこに寡兵で来ても余計な血が流れるだけだ。無駄な血は流したくない。無用に信を殺したくない李牧は余計なあがきをするなと言わんばかりに、子供を殺させるなと険しい顔で麃公へ無言の説得をする。

 その麃公はフッと笑うと、童 信とでかい声で呼ぶ。 李牧も信たちも麃公の言葉を待つ。そして麃公は言う。

麃公「前進じゃア ここは貴様の火を燃やし尽くす場所に非ず 咸陽に行け 童 信!」 

前方の咸陽の方角を指差して、信たちにここを捨てて咸陽を守るように言うのだった。 壁も飛信隊全員がその意味するところを理解する。それでも信は何言ってんだと麃公将軍のもとに向かおうとする。 尚も叫ぶ信の声に麃公は自分の盾を信の下に放り投げる。信に餞別の物を送った麃公は最後の戦いを龐煖に挑む。

龐煖「死の覚悟…ではない 貴様は生をあきらめた。 お前は弱者だ」

待たせたの、そろそろ〆といくかと麃公が挑んでくる。しかし、龐煖は武に生をあきらめた者は弱者だと怒りを込めて罵る。⇒まあ、理屈は至極もっともである。武に生きるもの、最強を目指す者は死を恥じて挽回を武徳とするからね。 だが、麃公は少しも怯んでいなかった。

麃公「何も分かっておらぬな このど阿呆が!! 
龐煖、やはり貴様は全く何も感じておらぬのだのォ わきあがってくる力を つむがれていく炎を! 」 

 何も感じられない龐煖を嘲る麃公。傍には仲間の躯が横たわり、遠くでは今でも自分を助けようともがく信がいる。 思いの重さを知らないお前はだから王騎に勝てなかったのだと論破した。 分からぬ龐煖だがその何かを思い出し苛立つ。

 麃公、最後の一騎討ち!麃公はその答えを王騎に代わって教えてやってもいいが、儂は戦場に甘美な夢を描いていた王騎らと違うと言う。 戦場の中で生きて、ひたすら明け暮れてきた儂の刃は大分荒々しいぞぉと矛を振り始める。

 麃公の刃が龐煖を圧倒する。 しかし、龐煖の刃は麃公の腕を斬り、胴体に深く切り込んだ。
 
 文字通り目をむく信。下へ崩れ落ちる麃公だったが、刃を龐煖の矛の柄に当てる。その形に今度は龐煖が目をむいた。
 麃公は王騎将軍のように片腕で矛の上から首を刈ろうとする。趙兵が驚き、尾平も馬陽の王騎将軍を思い出した。 矛は首に食い込み始める。 だが、龐煖は必死に二度目の悪夢を払い飛ばした。 矛を飛ばされた麃公。信が声を挙げ、李牧が麃公の狙いに気づく。麃公は武神の腕をきめて…、

 武神の片腕を折った━━Σ(゚д゚;)(゚д゚;)━━!!! 。最後に麃公は龐煖の片腕を奪った。趙軍を寒からしめた後、顔を上げて童 信に最後の言葉を伝える。 火を絶やすでないぞォ  最後の自分のメッセージをもらった信の前で麃公は武神に斬られた。 

il||li _| ̄|○ il||li なんと重すぎる信の犠牲の道か。。。

Caocao1あの時に来た勇者たちよ

HNをきちんと書き、辺境のブログであろうと

言葉を選んでコメントに来たことは此処でも忘れない。

  1. >>なんと重すぎる信の犠牲の道か
    信の道筋はまさに「一将功成りて万骨枯る」、「帝王が偉大ならんがために何百万人の者が死んだことか」と言う言葉を表わしています。この先も大将軍になる道すがら多くの犠牲が出ると思うと悲痛です。
     ふと気になっているのは麃公がいない本軍は、いま慶舎に攻め込まれたらまずいんじゃないでしょうか?それとも副官や蒙武、騰辺りに守らせているんでしょうか?^。 【Auさん】
  2. ええ歳したオッサンが漫画読んで久々に涙を流してしまいました。。
    麃公将軍 今週号のところは「フォン」の擬音のみで終了ですね。。あの龐煖の振りかぶりからいくと首か胴体真っ二つでしょうか?次号は巻頭カラーなので麃公将軍の亡骸と その処遇を見ての信の決断 咸陽に向かうのでしょうが。。残りの兵力で 先行しているカイネ等を蹴散らせるのでしょうか?
     山の民辺りの登場は??楊端和・羌瘣も後に 秦の将軍になるのでしょうからそろそろ活躍を見せなくては?
     Au さんも述べられているように今後も 大将軍になる道すがら多くの犠牲が出ることでしょう。。信は学習能力低そうですもんねぇ??信はどう見ても知略型の将軍にはなりそうにないですから本能型将軍になるのでしょう。秦の残っている将軍に本能型の指針になる人物がいなさそうなのでこの先 大丈夫??心配です。。
     五遷筲始様 
    いつも キングダムの他の読者の方がどの様な解釈・感想を持たれているのか非常に楽しみに拝見させて頂きました。来年以降も楽しみにさせて頂きます。宜しくお願い致します。  良いお年をお迎え下さい。    【ryoumei17さん】

返答①

Au さん、コメント万歳であります。
>この先も大将軍になる道すがら多くの犠牲が出ると思うと悲痛です。

 戦は犠牲の道です、そう王騎将軍が信に言ってました。 いい言葉ですが重い言葉ですね。それでも強くありたいと前に進む信や仲間たちはかっこいい。

>ふと気になっているのは麃公がいない本軍は、いま慶舎に攻め込まれたらまずいんじゃないでしょうか?

 やはり蒙武さんか騰に守らせているかもしれませんね。慶舎が本能型だから尚更そうしなければいけません。

返答②

ryoumei17さん、大晦日のコメント、今年最後のコメントで気持ちよく締めます。
>信の決断 咸陽に向かうのでしょうが。。 残りの兵力で 先行しているカイネ等を蹴散らせるのでしょうか?

 まあ、カイネ位を蹴散らせないとこの先の大一番を戦えませんから。

>信は学習能力低そうですもんねぇ??信はどう見ても知略型の将軍にはなりそうにないですから 本能型将軍になるのでしょう。 秦の残っている将軍に本能型の指針になる人物がいなさそうなので この先 大丈夫??心配です。。

 知略型は既に諦めてます。ただ、本能型のいいところは戦場の嗅覚が発達しているのだから戦場の戦術では勝ち続けるかもしれません。ただ、戦略をどうするかですね。戦い続けながら学ぶしかないとするなら、ナポレオン一世のランヌ元帥のような軍人になるのかも。

>五遷筲始様
いつも キングダムの他の読者の方が どの様な解釈・感想を持たれているのか非常に楽しみに拝見させて頂きました。  来年以降も楽しみにさせて頂きます。 宜しくお願い致します。良いお年をお迎え下さい。

 こちらこそ大した記事数もないブログにたびたびのコメントは嬉しいひと時でありました。 今後ともよろしくお願いします。別ブログも合わせてね(笑)。

quotation:義風捫虱堂「おお信よ!汝の前でいかに多くの英霊が散っていくのか。これが天下の大将軍へ進む業なのか 」 121220

| |

« 信約キングダム 324回 | トップページ | 信約キングダム 326回 »

趣味」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 信約キングダム 325回:

« 信約キングダム 324回 | トップページ | 信約キングダム 326回 »