◇第375戦◇

＃「脱獄」

　ぅぉぉぉーヽ（ﾟωﾟ ）ﾉヽ（ ﾟωﾟ）ﾉヽ（ﾟωﾟ ）ﾉぅぉぉぉーヽ（ ﾟωﾟ）ﾉヽ（ﾟωﾟ ）ﾉ　ぅぉぉぉー飛信隊の双竜ｷﾀ━━━━(ﾟ∀ﾟ)━━━━!!　歩兵隊隊長（？）崇原は一人で突っ込みすぎるなと猪突する信に声をかける。だが、無用の心配とばかりに信の矛は敵兵たちを薙ぎ払っていった。
見ていた崇原たちや尾兵たちも桁違いの強さに驚く。慶に言われ、尾平があいつが王騎将軍の矛まで使えるようになったら一体、どれだけ強くなるのかと信の底なしの強さに感嘆する。　

　その強さに敵も気づかないはずがない。

　その手練れの矛使いを倒せと反乱軍の隊長が自軍の兵達に命じる。信に敵兵が集中しようと動いたが、その敵兵の足元にさらしを巻いた人が滑り込んできた。当然…、スヒンの羌瘣！！　敵兵が気づいた時はもう遅く、緑穂一閃で敵軍の内部から斬り崩されていった。　

　かくして羌瘣と信は城壁から飛び降りていき、飛信隊も後から城内に侵入を果たすのだった。

　攻城戦一日目で城内侵入を許してしまった蒲kakuはこれまでと成蟜の首を刎ねようと捕えてある牢獄の元に急行する。

　だが、それより早く事態が動いていた。

　成蟜の機智。　その牢獄の番兵たちが外が騒がしいので不安になっていた。枷を嵌められている成蟜は番兵達へお前たちに家族はいるのかと問いかける。番兵たちが各々家族がいて、今回の功績で蒲kaku様から家族を裕福にできるほどの大金をもらえるのだと答える。それに成蟜はそれは無理だ、この戦いが終わればお前たちは家族ともども皆殺しになると言う。。

　番兵達は驚愕する。　俺を嵌めた悪事が外に漏れれば奴の命に係わる秘密事項、故に反乱が終われば奴に関わったものを三族に至るまで徹底的に粛清するはずだと。俺もかつては謀略をたくらんだ身、奴の考えはよく分かると言う成蟜。　ば、バカな確かに約束をと言う番兵達だが揺らぐ。　成蟜は実際に俺を見ているお前たちが真っ先に殺されるだろう、だから側近でなく金につられているお前たちが警備しているのだと説く。⇒応変の才はあったのね。　

　俺をここから出せば家族も粛清されず、本当の大金をもらえることが出来るぞと成蟜は番兵達に取引を持ちかける。蒲kakuが屯留を得ても財はオレの足元にも及ばぬ、十倍は軽く出せると。　番兵はあなただって助かれば俺達をと不安がるが、成蟜は事の生き証人のお前たちを殺して何の得があると見張りの保証を約束する。反乱鎮圧後のことを考えても寝返ったお前たちを厚遇すれば上策だ、それを瑠衣に教えればお前たちは屯留の英雄なのだと説く。⇒弁舌滑らかだね。。。　時間がない、今すぐ決めろ、お前たちとお前たちの家族の運命をと揺れる番兵達に囚われている成蟜が選択を迫る。番兵達の選択は…

　_/＼○_　　　ε=＼＿○ﾉ ｲﾔｯﾎｰｩ!　蒲kakuが見たものは空の牢獄だった。成蟜に逃げられて怒り心頭に達した蒲kakuは瑠衣の地下牢に全配下を向かわせろと命じる。

　城内の反乱軍を制圧した飛信隊。捕えた捕虜たちから反乱当初から成蟜の姿を見ていないと聞き出していた。　聞き取る貂たちに捕虜から呂不韋の軍がと悔し紛れに罵声を浴びせる。　それに貂は俺達は大王直属の兵で王弟成蟜は味方だと反論し、捕虜たちが逆に驚いた。　貂は成蟜なしでこの反乱は誰が仕切っていたと捕虜たちを問い詰める。捕虜は龍羽将軍と城主代行・蒲kakuの名を挙げる。　貂はそいつらだと直ぐに壁、信、羌瘣に伝令を飛ばす。成蟜は謀略の中、首謀者は蒲kaku、敵も知らぬ成蟜をみつけるより蒲kakuを捕えるのが近道だと。　反乱の密謀を知った貂だったが、間に合うかと時間の成否に焦る。

　脱獄した成蟜たちは瑠衣の地下牢に向かっていた。息も絶え絶えな成蟜と寿白だったが何とか瑠衣がいる地下牢が見える場所まで来た。しかし、かけつけた蒲kakuの兵達が成蟜たちに襲い掛かる。　成蟜は剣で戦うものの寿白が敵に刺されるのを見て動きが止まる。　その隙を兵が背後から成蟜を突く。倒れる成蟜に首を取ろうと蒲kakuの兵が群がる。　あわやという時を瀕死の寿白が身を挺して守り、敵兵を刺し殺す。　

　外が騒がしくなり身の危険を感じて瑠衣が牢内で震える。　そこに何かが転がってきたので見張りがそれを見る。　見るとそれは首だった。　その二人の見張りが上をみると、何かに襲われる。　　見張りは刺殺された。　

　涙で濡れた瑠衣の目にボロボロになって駆けつけてきた成蟜の姿があった。

　(´；ω；｀)ｳｳ･･･なぜかアントニーを思い出したぜ