古記
「天地人」上杉景勝様は確かに歴史に実在したのだ!
ドラマは史実とは異なる。
史実の上杉景勝は御館の乱では御館の周囲を容赦なく焼き払ったり、景虎側の武将達をきちんと撃破し、景虎を容赦なく叩きのめしている。大阪の陣では豊臣方に対して武勇を誇り義に左右されて揺れ動くような甘さはさらさらない。
そう、ドラマはフィクションであり、実像は異なる。それがあって当然であるし、現世を生きる人間の歩みでもある。しかしながら、歴史を事細かに読み解けば、数多に儚く散っていった英雄の中に確かに夢を追い求めて戦い、成功していた(成功しかけていた)証も確かにある!
大河ドラマ「天地人」で義を重んじ過ぎる景勝様のような男が確かに人の世で成功者の道にいたことをここで未熟ながらも書いてみました。。。
もう一辛抱で乱世に義の理想国家を樹立できた、奇跡の英雄君主。
苻堅。 お隣にいたもう一人の景勝様です。
フケン。五胡十六国時代の中国で前秦の第三代目国主。元来いた中国人ではなく中国に侵攻してきた五胡の一つ、氐(テイ)族の出自。先代までの皇帝の位を廃して天王と称した。知勇に秀で暴君の二代目を倒して三代目となる。民族融和を掲げ、異なる民族を自国民と同等に待遇した。宰相は中国人で苻堅は彼に全てを任せた。苻堅は彼を北斗の七星(違)、ならぬ自分の諸葛孔明だと絶大な信頼を寄せた。
中国・三国志の時代を経た晋の世に外の五胡が侵攻して一気に中国が民族規模の大乱世になった(五胡十六国時代)。民族が殺し合い、元来いた中国人の王朝は南に逃れ、残った中国人は時には民族浄化も引き起こしたりした。
民族が血で血を洗う戦国の世にあって民族融和を本気でめざして、四海統一の理想国家を掲げた義の国主。国威は天下に轟き、中国全土の十のうち七まで版図を拡大した。
以下、「天地人」景勝様と酷似する事項をちらほら。。。
一、妙珍尼と仙桃院の雌鳥口出し事件。 御実城さま(上杉謙信)が亡くなり、家督は北条家からの養子・景虎と謙信姉の仙桃院の子・景勝のどちらかとなった。家中が二つに割れ、景虎に傾きかけようとした時に直江景綱未亡人が嘘の御遺言をでっちあげて家中につげました。大河ドラマ「天地人」#9参照。
(・_・)こういうことはこちらでも....?
前秦国二代目・苻生の頃。彼は暴虐非道で容赦なく人を殺し、はなはだ人望を失っていた。遂には一族の苻堅まで危害を加えようとした。そのため、苻堅が兄と共に先んじて兵を挙げて苻生を殺します。さて、これで国主の座が空いたのですが苻堅は位に就こうとはしません。
兄・苻法に年長の兄上が立つべきですと即位を勧める。しかし、兄の苻法も嫡子で賢人のお前が立つべきだと帝位の座を譲り合う状況になってしまう。
そんな中に出てきた妙珍尼ならぬ仙桃院∑(=゚ω゚=;)。一向に帝位が定まらない状況を見て苻堅の母が動く。
苻堅の母が涙を流して帝位の人選に誤りがあればお前達にも災いが降りかかるのですよと群臣達の前で訴える。⇒跡目は~と雌鳥の一声(lll゚Д゚)となぁ。。是に反応した群臣達が苻堅を選び、これで次代の国主は苻堅に決まったのだった。⇒露骨には言ってませんが、普通に考えたら実母が息子を度外視して言う訳が無いです。
二、「儂は景虎(義兄)殿を信じておる。」 なのに無用の争いが…。 景勝は景虎殿を信じていた。しかし、兼豊は事は一刻を争うとして与六に本丸を景虎側より先に抑えてしまう。景勝は事が始まってからお手討ち覚悟の兼豊より知らされる。どうすることも出来ない景勝は是を黙認するしかなかった。 ここに御館の乱は景勝側から口火を切り、遂には景虎を倒すのでした。 参照;大河ドラマ「天地人」#11~
(・_・)こういうことはこちらでも....?
年長の兄・苻法を差し置いて即位した苻堅。賢良を抜擢し先代の悪臣を悉く排除して風紀の一新を図る。苻堅は兄を丞相に任じて国政に当たらせた。
が、その兄・苻法の官舎に馬車が出入りするのを苻堅の母が見た。兵を集めているのでは??
これに危機感を抱いた母が禍の元にならぬように重臣と謀って苻法に謀叛の罪ありとして死を賜る。⇒o(#゚Д゚)_‐=o)`Д゚)・;泥を塗る覚悟の仙桃院と先んじて事を為す兼豊がぁあ、いらざる争いをここでもオオオ…。 既成事実にされたのではどうにもならない。苻堅は兄と館で永久の別れを見送るしかなかった。苻堅は悲しみの余り吐血した。⇒景勝様も景虎の最後に泣いておられましたなあ。苻堅は兄の子供たちに父親の爵位をそのまま引き継がせたのでした。
後に苻法の子供が苻堅に向かって本当に謀叛を起します。そのときでもお隣の景勝こと苻堅は死一等を免じて遠方に左遷したに止めたのでした。
三、共に歩み、成長していく北斗の七星。 仙桃院が昼間に見えた星、謙信が口にした北斗の七星、北祝禅師が諸葛孔明のような賢臣と言った家臣。大河ドラマ「天地人」は景勝の筆頭重臣として直江兼続が主役として大いに上杉家を動かしていきました。 参照;大河ドラマ「天地人」#2
(・_・)こういうことはこちらでも....?
((w´ω`w))大河ドラマ「天地人」#33感想で書きました! あの主従が苻堅と中国人宰相のことです。二人の信頼関係は絶大でした。苻堅は彼を自分の諸葛孔明と称え、彼の力で前秦国を即位時は全中国十分の二しかなかった領土を七にまで版図を拡大できたのでした!!!
(*^.^*)お隣の景勝様、ないし先輩と申しましょうか。大河の景勝様と同様に義を重んじ、民族融和を掲げた苻堅は領土を拡げていきましたが敵国の王侯貴族達をむやみに殺しはしませんでした。 謀反の嫌疑がかかった元・敵国の将軍をまた許したり、出陣前に豪邸を建てて敵国の王がそこで困らぬように生活させてあげたりした。余りに敵の人間を待遇するので家来達も諌めたりするほどに…。
後年、是が裏目に出たのですが苻堅が死んだ時には敵の兵士達には涙を流して悲しんだとか。
あ、それと…
四、最後で最大の進言を聞かなかったばっかりに…。
五、先立たれた不幸。
がありますがこれは、中国人宰相の別記事で語る予定です。
記事アップ予定は「天地人」最終話あたりがいいなぁと思っています。
最後まで読んだ方は感想をコメント一筆ください
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