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キングダムで考える傅役ヴァフリーズ(#13)

#13「王子二人」感想

Als_130老将軍バフマン、殿下を庇い死亡。 ペシャワール城に入ったアルスラーン殿下一行様。 ゾッド族アルフリードを新たに味方に加える。 だが、銀仮面卿が城下に入り一人でいた殿下を襲う。 急をききつけた部下達が駆け付けるが銀仮面はそれらの攻撃を凌ぎつつ自らはパルス王子ヘルメスと素性を明かす。その隙を突き殿下を刺殺せんとするがバフマンが身を挺して救う。 そこから逃げるヘルメスをダリューンが追おうとするが、バフマンが正統な王家の血が絶えると言ってそれを止める。 その言葉に衝撃を受ける殿下を前にバフマンが良く王にと言い残してこと切れる。 老将が去った後、ペシャワールに隣国の若き王子が襲来するのだった。

(ノω・、) バフマンさんが原作では活躍あったのにアニメでごっそりリストラされてしまいました。。。 

 そもそもバフマンさんの迷いの発端であるヴァフリーズの手紙ですが内容は今回を逆に見たり、ヴァフリーズさんが殿下への迷いなき傅役ぶりからみても分かります。 殿下の事しか書いていないでしょうね。

◆殿下一筋の傅役ヴァフリーズをキングダムで考える

 ヴァフリーズは大将軍としてパルス軍を統括、アルスラーン殿下に対しても忠誠を尽くして剣の稽古までつけた。 その死に際しても殿下の事を思っていた。

 

一、なんで手紙を書いたのか?

King265 「キングダム」では太后様の白紙、昌平君の暗号など意思伝達も様々でしたが、ヴァフリーズの手紙は後述するダリューンへの誓いと同じ理由だと思う。 要するには…、

 パルス軍で若年現役層(ダリューン)にアルスラーン殿下に忠誠を誓うようにするなら、古参層からも忠誠を誓ってほしいのだ。

ヴァフリーズはそれを同輩のバフマンに殿下の出自の秘密をあえて打ち明けることで信頼の深さの伝達を兼ねて殿下への忠誠を求めようとした。 そう思う。

 ( ̄Д ̄;;だ が 、こ れ は 誤 解 を ま ね く。

国家秘密はあの世まで持っていく。 そもそもこんな重大事は余程の人でない限り伝えるべきではない。 外交でも裏側はあの世まで持っていくのがルール、ましてや国体継承問題なら尚更である。 いくら同輩戦友と言えども自分の価値観と危機管理まで共有できない。共有したいのであれば自分が直にあって口で言うべきなのである。 「キングダム」でもあったように秘密は太后の白紙の書簡みたいにどうとでも解釈されしまうのだから。

 il||li _| ̄|○ il||li 明らかにヴァフリーズの唯一の失策であった。

 

二、ダリューンに殿下個人に忠誠を誓わせたのは?

Als_14

 殿下個人に出生の秘密があるため。

この一言に尽きる。 またパルスは軍事国家なので、万が一にも跡目を巡って争乱となった場合、優れた武将が味方であれば勢力維持の力になれる。 甥が優れた武将であることはパルスの国内外にも知れ渡っているので尚更である。 心優しき殿下を守るため、ヴァフリーズの必至の策だった。

 

09227大殊勲ものですよ、アナタ!!!  

 ヽ(´▽`)/ 「キングダム」に例えるなら政の傅役を王騎将軍に指名したに等しい。

 後継者問題が不安定の場合、なんといっても必要なのは力である。権力、法制力、財力、暴力で一番必要なのが暴力こと軍事力である。 金は相手をごまかすまでしかできないが暴力は倒すことができる。 馬鹿が一番手っ取り早く出来るのは腕っぷしであり、それを制する確実なのは暴力、軍事力である。 

人は戦では勝つ方につく。 人は命が惜しいので勝つ方に味方するのが自然。故に傅役は力のある者が就く。 だからこそ勝ち戦をもたらす戦上手に人は支持するのだし、組織は勝つために戦上手を味方にするのだ。 

 ヴァフリーズはそこまで踏んだうえで甥のダリューンに殿下を託したのだろう。ここまで考えればおそらくは甥がナルサスを引き込んで殿下の味方に加えようとする辺りまで予想していたかもしれない。

Als_32

Photo

手紙だけは唯一の失策であったが

ヴァフリーズ老は死しても尚アルスラーン殿下を守っていた。

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コメント

諸葛鳳雛殿、コメント万歳であります。
>ヴァフリーズさんの手紙の内容は明らかにされませんでしたね。

 原作小説でも明らかにされませんでしたからね。ヴァフリーズ老は最後まで殿下を守ったのは見事でした。

>隣国が攻めてきましたね。

 王位継承の内憂には外患が来るのは必須ですから。。。

投稿: うしつぎ | 2015年10月 3日 (土) 09時11分

こんばんは~。

ヴァフリーズさんの手紙の内容は明らかにされませんでしたね。
なるほどアルスラーン殿下に出征の秘密があるため、
武勇の誉れ高いダリューンをつけたと。
バフマンさんもつけようとしたけれど葛藤しちゃったんですね。

んにしてもヒルメスはこのところ出番多いですね。
ようやくアルスラーンと対峙して自分の正体を明かしましたね。
アルスラーン殿下は葛藤してしまうんだろうな。
かつて火事で殺されかけたから火が弱点なんですね。

隣国が攻めてきましたね。
軍師ナルサスの知略のみせどろこですね。

投稿: 諸葛鳳雛 | 2015年10月 2日 (金) 21時35分

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