翻弄の末に
#445「翻弄の末に」
黒羊の樹海に入る飛信隊。 信たちが道なき道を進む。密林の中を進むが途中で見えない沼に足を取られたり、騎馬の足を枝葉が邪魔してなかなか前に進まない。 苛立つ信。
我呂が少し飛ばしすぎて縦一列に間延びしていると貂に忠告する。貂は大丈夫と答える。敵とぶつかるのはもっと先、羌瘣の斥候隊もあるから安全より先を急ぐと。信はその理由が中央の丘のことだと気づく。 貂も信の言葉に頷く。
桓騎将軍の策は正しい。中央の丘がこの戦の勝敗を決める。それを俺たちが絶対に中央の丘より奥に前線を作ると飛信隊軍師は意気込む。貂の意気込みに信も頷く。那輝が黙ってそれを聞く。 進む途中で信は横に秦軍側の一つ目の丘を目にする。
田有、去亥が思ったよりでかいと感想を口にする。軍師に素通りでいいのかと聞くと、貂は大丈夫と即答する。あの丘は後ろからくる桓騎軍右翼が占領するから、こっちは先を急ぐと言う。 だが、信は…。
輪虎も感じ取る信くんの殺気センサーキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!! 丘の反対側、樹木と草むら生い茂るその場所を熟視する信。信は顔が徐々に険しさを増して、貂の手をつかむ。その草むらから…、
o(#゚Д゚)_‐敵襲だぁあああ=o)`Д゚)・; 矢が一斉に放たれた。信の手で貂は足を切られるだけで済んだが、奇襲で多数の死傷者が出る。 樹木に隠れた貂はすぐに盾兵を呼び、弓兵に茂みを射込ませる。信は矢の雨をかわしきっていたが馬はかわしきれずに倒れてしまう。
秦軍側の奇襲に戸惑う信たち。貂は斥候が仕掛けてきたと言う。 盾兵が来たので信はそれらを率いてすぐに茂みの伏兵を討とうと走る。しかし、その反対側からも敵兵が出てきて、盾兵を槍でつぶしていく。 右から槍、左から矢の雨の挟み撃ちで飛信隊は削られる。渕も戸惑い、隊に動揺が走る。ただの斥候じゃない、相当に戦術を練り込まれていると貂は敵の力を修正しなおす。 その最中にも敵の槍が襲い掛かるが、信が駆けつけて倒す。取り合えず一時退却をしようとする貂だが…、
敵の巨兵(馬呈)が斧を振り下ろしていた。 貂を咄嗟に離し、信がかろうじて矛で防ぐがその剛力で木に叩きつけられる。あとから騎馬隊が現れ、更に被害が増す。軍師の言葉で兵たちが後退しようとするも背を討たれていた。 それを見た信は退がるな飛信隊と大声で命じ、同時に馬丹を矛で切り返した。
挟まれているなら背を助け合ってその場で戦え、少し粘れば後ろから楚水の騎馬隊が駆けつけると。そうすればノコノコ仕掛けてきたこいつらをぶっ倒せる、それまで踏ん張れと檄を飛ばす。 隊長の言葉で動揺が静まり、飛信隊が迎撃に転じた。
それを聞いた馬呈が立て直す、そんな暇があるのかと言う。貂や渕が視線を横に移すと…、
Σ⊆(・∀・⊂⌒つ お、丘が趙軍に奪われていた!!! 秦のアホ共、うちの大将の紀彗が出陣前に言った、この黒羊では相手を翻弄した方が勝つ。 馬丹がそう言う。秦軍側の丘は劉冷の部隊によって占領されたのだった。
( ̄▽ ̄) 相変わらず前線でウィークポイントになる河了貂。。。 嗅覚の鋭さは流石の信だったわ。
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