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意地

#450「野盗の意地」

 雷土がゼノウにささやいたことは…。  趙軍の挟み撃ちで窮地に陥ったゼノウ・雷土隊。隊長たる二人は頭に浮かんだことをすぐに実行に移す。

 火兎 雷土に言われ、ゼノウも腰にぶら下げている笛を手にする。手にするゼノウに派手に吹き鳴らせと雷土がかます。 そして、ゼノウは笛、火兎を吹き鳴らした。笛の音が戦場一帯に響き渡った。それを聞いた雷土・ゼノウ隊は…、

 一斉に我先にと逃げ出した!! 一人一人が文字通り脱兎のごとくその場を後にし逃げまくる。軍に必要な殿もいなかった。隊の統制規律もそこにはなかった。

 岳嬰はあまりの無秩序ぶりに暫し呆気にとられた。それから正気に戻ると、桓騎兵の無様っぷりに猿、山猿だと笑う。 すぐに追撃して、彼らの背を討っていく。

 本陣にいる桓騎、リン玉も火兎の音が聞こえていた。気がめいるリン玉に野盗の頃を思い出すのかと桓騎が話を振る。 図星のリン玉は包囲される前に火兎を鳴らした雷土さんの判断は流石ですと言う。嗚呼と桓騎が答える。 リン玉が結構、背を討たれるでしょうねと話すが、桓騎はそれでもあの逃げ方が一番多く生き残るんだよなぁと言う。

 実際、馬鹿にしていた岳嬰が桓騎兵を掴み損ねていた。野盗から逃げることを鍛えられてた彼らは巧みに更に速く逃走していた。逃走先を掴むにも殿がいない、四方八方に逃げ散っているので仕留めきれないでいた。笑っていた岳嬰の顔はもう固まってしまう。 
 そうこうするうちに雷土、ゼノウ隊は夕暮れで暗くなる前に逃げた先で合流を果たしてしまう。 しかも逃げて合流を果たしたその場所は…。

 よりにもよって中央の丘のすぐ側だった。二人の指揮官が考えた逃げ場所は同じだった。そして、そこからやろうとすることも…。

 中央丘の直前にいる紀彗は前衛隊が砦化をする作業を見ていた。 夕暮れになり、彼の目が異変を捕らえる。 柵を作っていた兵士たちが次々と殺されていった。 何者かの仕業と気づいた時には手遅れだった。

 趙軍、砦化失敗! ゼノウ、雷土らは中央丘の趙軍に襲い掛かり、砦化の作業をぶち壊した。最後に柵や砦の資材を炎で燃やし尽くす。夜にはいい明かりだと勝ち誇る桓騎兵たち。趙兵の血でぬれた矛を背負う雷土がその光景を見ている。
 雷土は失敗しても俺たちは手ぶらでは帰らねえんだと野盗の意地を見せる。作戦を優勢に進めていた慶舎の目に驚愕の色が浮かぶ。 対する桓騎はだろうなと配下のしぶとさに予想の範囲内だった。

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(*゚▽゚)ノお頭も騰に劣らぬ屈強の部下揃いか。

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