乗り越えるもの
#471「執念の追撃戦」
信の檄が入った飛信隊は猛然と戦う。田有が、竜川が、味方が吼えながら趙兵を蹴散らしていく。 慶舎の周りでは愚か者共、士気だけでこの戦力差がどうこうなると思っているのかと吐き捨てる。⇒そういう割には顔に余裕がありませんね。
田有が理屈じゃねぇんだよと、沛狼が何でか分かんねぇが説明できねぇ“力”が湧いてくんだよと自分たちに何らかの力を感じてた。その源が大将の背中であることにも。
飛信隊の戦いぶりに只事でないと劉冬が気付く。女(羌瘣)の隊はいい、慶舎様を助けに行くぞと配下を救援に回そうとする。しかし、羌瘣が劉冬の胸に一太刀を浴びせ、その動きを止めにかかる。だが、その一刀を振るった際に傷口が開いてしまった。
行かせないと羌瘣が止めにかかれば、劉冬が邪魔をするなぁと斬られながらも雄たけびと共に羌瘣に斬りかかる。
信は奮戦し続けるが、矛が耐え切れずに砕けてしまう。それでも愛剣に持ち替えて更に趙兵を倒していく。 その戦いを見ていた慶舎は一度本陣を捨てると言う。立て直しが遅くなるがやむを得ぬ、金毛の元に行くと。
側近が飛信隊・信の首は標的ですがと尋ねるが、慶舎は恐らく私も無傷ではすむまいと大将として動くことに決める。部下たちも周囲の隊をここに集めれば問題なし、わが軍のど真ん中だからもう逃げられないと処置を取る。
敵が逃げると後方の貂から見える。 突破する前に慶舎に動かれてしまうのだった。部下からも奴らが本陣を下げようとするのが分かる。 本当は考えるヒマもなく突破して討たなくちゃいけなかったと臍を噛む。⇒信の閃きにそのまま乗っかって動ければ早かったのに。。。軍事作戦が参謀でなく司令官の統帥主導が大事なのはこういうことがあるからなんだろうね。
逃げる慶舎を見ながら貂が思案を巡らせる。退路を断つ戦力なんて用意はない、何とか信に抜けてもらって背を…。 しかし、無理だ…、逃げられてしまうと失敗の二文字が浮かび上がる。だが…、
逃げる慶舎たちになんと那貴ら五名の桓騎兵が向かう。 まさかの動きに貂も驚く。慶舎の周りが迎撃に出る。 那貴は数人を斬るが、他の仲間はあっさり食い止められてしまう。俺たちはスリ抜け専門で、たった五騎なんだからと弱音が出る。
那貴もやっぱり無理かと笑うが、でもまー上出来っしょと一言もらす。 直後、慶舎は気づいた。 那貴が語りだす。
「外で見てるのと…中で感じるのは大分違うな。 趙将・慶舎 別にあんたの落ち度ってわけでもない。
皆がだまされている。周囲の想像以上に飛信隊とその隊長 信は強い。」
割って入るぞ慶舎!! 遂に信は慶舎をとらえる。 後方の貂たちにもそれが見え、隊長の力に奮える。
慶舎の周りは元より劉冬隊からもそれが見えて激しく動揺する。しかし、羌瘣が囲まれても尚、離眼兵らを信の元に行かせなかった。劉冬も羌瘣の足を斬りつけるが、手の指を斬られる。重症でも副長として信の戦いを支える羌瘣。
とらえられた慶舎隊が迎撃する。沛狼、麃公兵らが戦う。田有が雑魚は引き受ける、敵の総大将は任せたぞと隊長の背を押す。
敵味方の視線を集めて、信は慶舎と一騎打ちを始めた。
(0゜・∀・)ワクワクテカテカ 常に自分より強い武将と戦ってきた信の本領発揮だ!!!
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