中途半端は悪(ワル)なんです
#475「動揺のその先」
中央丘を放棄した桓騎に味方は苛立つ。 趙軍はすっかり要所を占拠してしまう。その様を見る桓騎兵たちはお頭の悪ふざけに怒りが込み上げていた。 これまでの苦労は何だったのかと…。
そして、それは雷土たちも同様に思っている。摩論、黒桜、雷土は苛立つまま、幕舎に一堂に集まっていた。その中に桓騎が入ってきた。
どうした、いつも以上にしかめっ面だなと桓騎は言う。お頭の言葉に暫し憮然とする三人。雷土が摩論、と一言口にすると、摩論が椅子から立ち上がる。
摩論はお頭に、今日の丘撤退がどうしても納得できないと雷土さんが凄んでますから理由を教えてくれませんかと話す。⇒何気にさらりとかわすのが摩論さんかい。。。
フッと笑って桓騎はやっぱり俺に正面から文句たれるのは雷土、お前ぐらいだなと気にせずに話す。
お頭のことは信じちゃいるがと前置きして、雷土は言い分を話し出す。俺たちは丘取り合戦だと思って戦ってた、その方針が変わったんなら教えてほしいだけだと言う。 何か武将みてえな口ぶりだなと桓騎は雷土を揶揄う。 違うと戸惑った雷土に、桓騎は方針は変わってねぇ、今もこの黒羊の勝敗は中央丘をどちらかが取るかにかかっていると断言する。
お頭の言葉に三人はだったら何で丘を明け渡すのかと激昂して机から立ち上がる。いきり立つ三人に桓騎は丘を取るためだとこともなげに答える。 おちょくってんのか、お頭と三人は責める。けれども、いきり立つ三人に桓騎は長くやっているせいでお前ら最近、考え方が“軍”に染まってきてねえかと切り返す。痛いところを突かれ言葉を失う三人。
机の上に座った桓騎は理由だの戦術だのどうでもいい、しのごの言わずに昔みてえに俺を信じろと言い、黒桜のあごに手をやる。
「俺のやっていることはいつも完全勝利の結果につながっている。」 真顔で言い切る桓騎に萌えた黒桜は鼻血を出し、男の二人もいきり立つ気持ちが静まる。 俺らはいつもあんたの思いもしねぇやり方で勝って、それが面白いんだった。そう言った雷土が座り直す。摩論も同じく座り直した摩論は、次は何をやるのか決まっているのでしょうねとお頭に問う。
しかし、お頭は飛信隊と那貴はどうしてると信たちのことを三人に問う。なぜここでと摩論が疑問に思う。黒桜が紀彗騎兵の急襲から行方知れずのままで、那貴からも連絡ないので相当遠くまで追われたか、おっ死んだかと答える。 黒桜の言葉にちょっと考えるお頭だったが、あっそと軽く返事する。
次は久々に俺たちらしいやり方で存分にやるとお頭は作戦を告げる。 摩論が具体的さを促すと、弱者をいたぶると答える。 今、この黒羊には趙軍でも秦軍でもない第三の人間が嫌がると標的を挙げた。
中央丘を占拠できた趙軍。 丘の頂上にいるのは金毛、紀彗、馬呈、岳嬰ら四名。 丘を放棄した桓騎の思惑を図れない金毛は不安を抱く。
紀彗は桓騎の動向に目は離せないが、中央丘を手にした者が黒羊の勝者になることは間違いないと答える。 夜を徹してこの丘を砦化し、夜襲の気配がないなら明日の朝までに主たる登り口を全封鎖できると。 奴が何を企んでいようと明日以降、桓騎軍に丘は登らせぬと紀彗は主張する。
紀彗の主張後、岳嬰一人が丘を下る。怒りが抑えきれぬと言う岳嬰。慶舎様の死をすぐに知らせなかったお前ら、紀彗、金毛を殺しそうだと呪うようにつぶやく。 その言葉に馬呈が憤るが紀彗が抑える。 金毛がそのことを詫びるが岳嬰は悪くないと返す。
戦を続けることには感謝すると答える岳嬰は、慶舎様の弔い合戦、奴らが退却すれば桓騎と信の後頭部を俺の槍で貫くと仲間に告げて去った。
明日が鍵だと言う紀彗。明日の桓騎の攻撃を受け止めて砦化できれば黒羊戦に勝利できると。金毛もその言葉を信じた。
黒羊五日目の朝は紀彗も、金毛も全く予想しない景色から始まった。
丘に登った趙将の二人は眼下に煙が上がっているのを見る。煙が立っているが何が起こっているのか二人には分らない。
ヒィー(((゚Д゚)))ガタガタ お頭18番キタ━━━━((゜Д゜Uu))━━!!!!!! 女は髪の毛を引っ張られ桓騎兵の前に引きずり出され、家屋は焼かれ、大人から子供まで突き殺されていった。
巴印たちと共にいる尾平らは集落の焼け跡を目撃した。こんなところに集落があったのかと言う尾平。一足遅かった、先に来た奴等が全部持って行っちまいやがったと巴印が舌打ちする。 それを聞いて尾平はこれは桓騎軍がやったんすかと巴印にきく。巴印はああと答えると、尾平たちの顔が青くなる。
それを見た巴印は違うと訂正する。一般人の集落じゃねえ、敵の基地だった、黒羊の中にはいくつかあったのさと言い繕う。⇒ ( ̄○ ̄;)!虐殺厳禁の飛信隊。だけれども逆に言えば虐殺のプレッシャーには全く慣れていないってことなんだよね。。。 虐殺ヒャッハーは六将筆頭の人がやったんだけどね。 それでも人の気配がないと戸惑う尾平たち。 そんな彼らに黙っている巴印は地面に光るものを見つける。
紫水晶。宝石屋ではかなりの上ものだと言うなり、巴印は尾平にそれをやると言う。尾平はうちらはそれは厳禁なんでと断ろうとする。 けれども巴印は故郷には女がいるんだろ、今は桓騎軍にいる、黙っていればわからねぇとあれこれ説得する。
揺れる尾平に巴印は手を出せと言う。尾平は手を出してしまう。巴印はその手に紫水晶を渡し、後で気が咎めれば捨てればいいのさとさりげなくフォローする。⇒((・(ェ)・;))が立ってしまったんでは。。
世通し樹海を逃走した飛信隊は中央丘が見える場所に登っていた。 敵を巻いて元の場所に戻ってみると、中央丘には趙旗で占められ戦が止んでいた。 苛立つ信。 中央丘を見た貂は趙軍にしてやられたと言う。両軍に慶舎の死が広まっていないまま、戦が続けられたのだと分かる。 突如、何ぃいいと叫ぶ声が挙がる。
「あの方角は…」 叫んだのは羌瘣だった。中央丘からあさっての方向に見ている羌瘣は固まっている。羌瘣の目は見開いていた。 その視線は煙が上がっている場所から動かなかった。
(ノ_≦。) お頭が出張っているから覚悟するものが遂に出てきたか。。。
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