さよならを告げるもの
#481「苛烈な贈物」
信の本陣に桓騎の伝者がやってきた。 信、羌瘣、貂が揃う幕舎にやってきた桓騎兵は桓騎将軍の命令を伝える。最後の命令と但し書きもつけて。
以上だと言って去ろうとする桓騎兵に信が呼び止める。 それは桓騎の命令なのかと信がきく。命令の内容はそうだと答えるが、信はそうじゃないと返す。
本当に戦が終わると言ったのかと信は念を押すように問い返す。 桓騎兵はそうだと答える。確かにお頭はそう言ったと。 汗をかく信。
中央丘を要塞化した趙軍。 趙兵達は敵に備えて見張りが周囲を見ていた。 前を見ていた見張りは驚き、急いで頂上の将軍たちに知らせに走る。
報告を受けたのは紀彗。 紀彗は敵襲かときくが、そうではなかった。見張りはとにかく下に下りてきてくださいと言う。 あ、あれは何というかと言葉にならない。 紀彗は金毛に本陣を任せて、自分は馬呈と共に見張りの兵の案内で丘を降りていく。
丘から出るのかと馬呈が驚くが、兵達は周りを見ているので敵はいなかった。 紀彗様に桓騎から伝文と贈物がきていると兵は言う。
贈物の場所に案内するのは離眼の青公。その青公爺はやつれていたので馬呈がいぶかしむ。 案内された紀彗、馬呈が見た桓騎の贈物とは…、
⌒~⊃。Д。)⊃⊃。Д。)⊃⊃。Д。)⊃躯の飾り!!! 兵士ではない、民の躯を木で数珠つなぎにして橋状に架けていたのだった。 文字通り息を呑み、絶句する紀彗たち。 ガ、ガキまでこんなと馬呈が容赦のなさを口にする。 こ、こんな所業は人ではない、おのれ鬼畜桓騎めがぁあと青公爺が吼える。
躯の飾り輪を見た紀彗。 兵ではなく、周辺の村から民をこのようにして私に見せた事にその理由を考え始める。 そして、紀彗が気が付く。
同時に青公爺が桓騎の手紙を紀彗に見せる。 紀彗は読めと命じ、青公爺が手紙を読み始める。
桓騎は名将紀彗の戦いぶりに敬意を表し、これを贈ると。この贈物を目に焼き付けろとあった。 青公が読むのを止めたので、紀彗は読めと命じる。 青公が震えながらまた読む。
これからお前の離眼城をこれ以上の惨劇にしてやるから楽しみに待っていろと手紙には書かれていた。 紀彗の顔色が一変し、馬呈が仰天する。
急報がもたらされた。 物見によれば桓騎軍が南に動き始めた、離眼城に向かっていると。 城主と馬呈が叫ぶ。 顔色を変えたまま紀彗は微動だにしない。
桓騎は黒桜、雷土、摩論らを率いて進軍する。進軍中の桓騎が笑っている。
ヒィー(((゚Д゚))) か、桓騎の手で離眼の悲劇が起こってしまうのか??
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