動く
#513「中華の予測」
秦連合軍が列尾を抜けた一報は瞬く間に列国に広まった
魏国前線宜子城の呉鳳明がその知らせを受け取る。 傍に乱美迫を置き、眼前の騰軍をにらみながら、秦めついに動くかと腹を据える。
韓国でも王安王が秦の三将が列尾から進軍したと家臣からきく。
燕国では咳をする今王喜は趙国王都・邯鄲から軍が動いていないと知る。
斉国は王建王は李牧がまだ王都圏に戻れていないと聞き、大戦の予兆に蛇の頭を噛む力が増した。
大国楚では媧燐宰相は秦が本気で趙を殺す気みてぇだなと言い、群臣を驚かせる。 傍つきの宝竹にもっといやらしくもめよと命じる。バミュウがうらやましそうなセリフを吐く。
もう一人の宰相・李園が媧燐に趙が落ちる?ときく。媧燐は落ちねえと一言。群臣は驚く。ちょっと黙考してから再び李園がでは秦が失敗する?ときく。ああと媧燐が肯定する。 横からバミュウがということは秦の刃は邯鄲に届かぬと言う。途端に怒った媧燐が肘鉄を頭に叩き込み、邯鄲じゃねえと吼える。その様に宝竹がビビった。
奴らの狙いは一つ下の鄴だと媧燐は言う。李園はではその鄴を秦軍は落とせぬときくと、媧燐は片手でバミュウをベアハングしたまま、無理だと答える。
なぜ無理だと言い切れると聞かれると、媧燐は趙の王都圏は圧倒的に守りやすいんだと話す。中に入られても山脈と大河で狭められた出入り口さえ奪い返して、封をしてしまえばあとは勝手に敵は中で窒息すると説明する。群臣は戦略を説きつつ、片手でバミュウを放り投げた媧燐に驚く。
楚の意見に魏の呉鳳明も同感であった。秦が敗れるならば我々はと周鉱が今後を問う。呉鳳明は凱孟軍をこの宜子城に呼ぶように命じる。王翦らの連合軍が趙で消滅したと同時に眼前の騰軍を撃破して秦国に雪崩込もうと決めた。➡霊凰を見捨てられて怒っていた周鉱さんはきっちり部下になってました。
楚国宰相・李園は真に秦が破れるならば我々は今のうちに軍を北に厚くするべきではないのかと言う。 相棒の言葉に媧燐は少しは戦が分かってきたじゃねえかと賛意を示す。だがそんなに慌てなくてもいいと媧燐は李園を宥める。
もしそうなったなら、早漏気味な魏軍が動きだすと。 今うちと対峙している蒙武軍が魏軍に力が割かれた所を見計らって楚軍は一気に北上して咸陽まで叩き潰すのだと。
楚が秦を手に入れればもうつんだも同然、そうなりゃ中華は楚のものだと笑いながら今後の戦略を語った。➡ (。・w・。 )淡々と言葉少なめの李園に、自信満々で饒舌な戦の天才・媧燐。この二人、ずいぶんと波長が合ってるな。 楚軍再建は結構進んでいるのかも。
列尾城を捨てて進軍する秦軍だったが兵達は疑心暗鬼を生じていた。
先ず河了貂が根を上げる。 嫌な予感しかしない、無謀な進軍だと叫ぶ。➡ (-゛-メ)戦前の端和様の忠告をさっそく破るこのへっぽこ(怒)! 自ら兵站の要「列尾」を捨てて兵糧のあるうちに鄴を落とす作戦に貂は希望を見出せない。
蒙恬も同感で、はっきり言って軍略を知る者ならば一番とってはいけない作戦だと言う。そして、これは咸陽で“自殺行為”だと言った作戦そのものだと横にいる発言者本人に語る。 その王賁に俺たちの中で諫言できるのはお前だけだと思うんだがとそれとなく促す。
しかし、皆が見つめる中、王賁は総大将の決定だと答える。俺たちは持場で命を懸けるだけだと言ってその場を去っていく。信がなんとなく複雑な思いを察する。
摩論はします、雷土はしねーと言いあっている。黒桜が全滅するのですかとお頭に問う。桓騎は負けたらなと答える。 雷土は勝ちゃいーと言えば、摩論がどうやって勝つのでと言う。桓騎は知らねーよと即答する。 摩論がお頭でさえ勝ち方がわからないのはつまりと言えば、雷土が勝つっつったら勝つんだよと答える。 摩論が大軍師雷土様のその戦略を愚かな摩論にお教えくださいとねだる。 うるせえ、殺すぞと雷土がつっかかる。
部下たちの言い合いに桓騎は摩論に一つだけ分かっていることを教えてやろうかと言う。是非にと摩論がせがみ、雷土もお頭の言葉に耳を傾ける。
別に興味はないが、白老の下で副将をやってた時からの付き合いから、俺の知る限り王翦はあの野郎は負ける戦は絶対に始めねぇと言い切る。
敵味方、列国の目が注目する中…王翦による鄴攻略の第一手は―
楊端和の山の民軍五万を分離させた。 信がバジオウとタジフに拳を突き出し、頼むぞと激励する。二人も任せておけと応じる。 壁も端和に武運を祈った。
山の民軍は二軍と別れ北東に進軍、陽土に前線を張っている公孫竜軍九万に戦いを挑みに行った。
北東の軍は山の民軍より四万も多いと信は策に不安がる。貂はこれは上策、鄴に進軍するなら最も脅威となる北東を抑えるのが需要なのだと。友軍を盾に進むのかと信が言うが、貂は連合軍が戦える時間は限られているから仕方ないと答える。
信たちの進む道の下では兵糧部隊も進軍していた。後ろが見えないほど続く兵糧を見て、信はあれがお前の言う話かと貂にきく。 その通りであの命綱の兵糧が尽きる前に鄴を落とさないといけないと貂は思う。
鄴に向けて総大将王翦を先頭に本軍の足が早まるその時、彼は突然、進路を変える。 王翦軍の兵も驚く中で亜光が進路変更を指示し、前を追うよう後軍に伝達しろと伝える。
進路変更に蒙恬、王賁、信に貂も戸惑う。貂はこの進路が鄴に向かう最短なのにと思う。摩論にどういうことなのかとせっつかれた桓騎も知らねーよとで流す。分からない雷土は舌打ちする。
本軍十五万の進路は大きく北に曲がり…、
鄴とは無関係な小都市吾多に襲い掛かる! 王賁は苦虫をかみつぶすような顔に、蒙恬も馬鹿なと言うほどに顔は苦渋に満ちる。 何でこんなことするんだと信が問い詰めても、貂は分からないと吼えるのみだった。
( ̄◆ ̄;) 桓騎ですら分からない王翦将軍の策とは如何に!!
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