秘匿するものは
#20「正助の黒い石」
Σ( ゜Д゜)ハッ!大久保にこれほど魅かれるのは『翔ぶが如く」でも無かった!
大久保家の家督を継いだ正助。 子供も授かり徒目付の役で順調な正助だが、彼の見据える目は強い薩摩が日本国を変えること。そのためには歪んだ薩摩を正してからと覇気を父に隠さない。
そのためには…、
仲間が大嫌いな人物とでも手を組み、仕事をする。 正助は斉彬亡き後に実権を握った大殿斉興に二才達の動向を知らせる。 自分が若手たちに嫌われているのが分かっている斉興は正助を重宝する。 やがて久光にも紹介する。
久光と碁を打つ正助。斉彬の弟にして大殿の子であろうと容赦しなかった。 正助は勝つ。負けた久光は正助にお前は西郷吉之助の友ではないのかと問う。 正助は時期を待っていると恐ろしいことを平然と言った。
言わずと知れたその言葉は父の死のことである。 何を申すかと子たる久光は正助に刀を向ける。臆することなく薩摩が強くなるには貴方が立つしかないと正助。 とんでもないことだと久光は書院の品をぶちまけて、政治にあずかれない儂に何ができるのかと悲嘆の声を挙げる。
だが正助は国父となれば貴方に従わない者がいましょうかと父と同じような位置で差配しろと暗喩する。➡まるで秦王胡亥を脅す趙高のようだ。 正助の言葉に利を感じた久光は座に座り直した。もう一度、正助と碁を打つ。今度は来るべき時のためにすべきことを模索しながら…。
偶然か久光の実母・お由羅の方が藩士たちの妻たちを慰労する会で正助の妻が碁を打つのは政治や戦略を練るにはよきご趣味ですと発言して、愛犬を下賜されるほど褒められた。 しかし、お由羅の慰労会に行ったことは亭主の癇気に触れた。
正助は動く。しかし、自分だけに秘匿している。 当然だが仲間達から猜疑の目で見られる。
大殿斉興が死ぬ。死ぬ間際に久光にお前には斉彬にはなれんとはっきり言う。古き良き薩摩を変えるなと言うが、久光はそれには頷かない。 それでも父には死んでほしくないと亡きすがる。 薩摩は二度の院政よろしく久光が実権を握り、国父となる。
そんな中で正助は有馬兄弟からあからさまに裏切者だと決めつける。村田も動揺する。なんとか大山だけが正助の側に立っているがそれでも我慢状態である。 仲間の殆どから白い目で見られる中で、更にばつが悪いことが起きる。
お由羅の方が大久保の家に立ち寄った。 いつぞやの慰労会で大久保の妻を思い出して、自ら立ち寄ったのだ。 そして、その時に渡した愛犬のことも隣にいる西郷家が知る所となる。
家に帰ってきた正助は愕然。ただでさえ仲間から猜疑の目で見られているのに、皆が目の敵にしていたお由羅の方の犬を飼っていると知ればどうなるか…。 謝る妻に俺のやっていることなど分からないと八つ当たりする。 それでも妻は負けずに分からなくても行ってくださいと抵抗する。
妻でさえ分からないなら、他人なら猶更である。
次の日、やはりとばかりに仲間たちが激昂して大久保の家に押し掛ける。 大山はなんとか皆の怒りを宥めて大久保の真意を引き出そうとするが、正助がおくびにも出すはずもない。 有村は怒りが止まらずに、そこまで取り入って出世したいのかとどやしつけた。村田も仲間を裏切るのかと言う始末である。
(`◇´*)とうとうたまらずに正助が隼人になってしまう! 嗚呼、出世したか! 出世して藩の政治を変えね薩摩も日本も変わらんじゃろがと吼える。 真っ先に有村が切れて裏切りもんがぁと剣を抜いた。流石に大山が制止した。 奥に引っ込む正助。それを追いかける有村。だが、村田は正助の小机の下にある文を見つけた。 その内容は…、
吉之助を呼び戻す。 文を読んだ村田が必死で有村を止める。文を見せる。 みるみる怒りが収まり哀しみに皆が染まる。
やっと、それを出せる場所までこれたんじゃと正助は言う。 わいらには吉之助さんが必要なんじゃと。 だったらなんで早く言わんのじゃと大山と村田が責める。
正助はようやく皆に土下座する。自分には自分のやり方でしかできんのじゃと。能吏であるのに不器用である。 村田ははやく吉之助さんに会いたいなと言う。正助も言葉なく頷く。 しかし、有村だけはそれでも、分かっていても、儂には行動あるのみじゃと飛び出す。弟がそれを追いかけるのだが…。
大島で二度目の妻を迎えた吉之助に伝内が正助からの文を届ける。内容は…、
ヽ(#゚Д゚)ノ┌┛)`Д゚)・;彦にゃん退場! 井伊大老が桜田門の外で暗殺される。➡今だとテロになるのか。 有村兄弟も水戸浪士たちと協力した。だが、兄弟は薩摩に生きて還る事は無かった。
長兄たる有村俊斎は弟たちの髷を見て泣く。 このままなにもせずにいていいのかと。皆の中から脱藩しようと息巻く者が半分も出た。中には止めようとする者もいる。 当然に正助も引き留めて、今出て行っても犬死じゃと怒鳴りつける。 キレた仲間が犬死とは何じゃと息巻くが、正助は行きたければおれを斬ってから行けと吼える。
そこまで書状の内容を読んだ吉之助。伝内はいよいよ日本が変わる時ですなと雄飛の時を感じる。 その吉之助は静かだった。
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コメント
諸葛鳳雛殿、お返事遅くなりすみません。
>正助は囲碁を使って久光とかお偉いさんに意見を届けていたそうですね。
私もそれを聞いてました。実話だったのですね。 囲碁ルールはまるでわかりません。五目並べで遊んだことはありましたが。 でもやってみたいかも。
>自ら捨て石になったそうです。まあ、あのときの開国という判断は現実的だったと思いますがね。ダメリカと戦争にならずにすんだわけですし。
まあ流石に嫌われている自覚はあったでしょうね。捨て石覚悟も自身が期待するものの未来に繋がればいいのですが…、幕府はこの変以後は七転八倒ですので致命傷と言うべきでしょう。
開国の判断は攘夷派開国派も時期が違えど同じですね。ただ、これが国内を割った理由は対外政策のみでなく国内問題だからでした。
譜第現状維持路線か連立挙国一致改革路線かでしたのでうしつぎとしては阿部正弘が退場したのが直弼の命取りだったと思わずにいられないです。
まぁ、アメリカがなんでもファーストフード思考で困るのが今も昔も不変であります。さらに厭き易いこともあるので北朝鮮問題もほとんど期待してないんですわ。
投稿: うしつぎ | 2018年5月31日 (木) 05時37分
うしつぎさん、こんばんは。
正助は囲碁を使って久光とかお偉いさんに
意見を届けていたそうですね。
子供の頃から知恵の回る人だったそうで。
直弼さんあっさりと斬られました(汗)
やられるのわかっていたそうですね。
自ら捨て石になったそうです。
まあ、あのときの開国という判断は現実的だったと
思いますがね。
ダメリカと戦争にならずにすんだわけですし。
趙高、そんな阿呆いましたね。
敢えない最期を遂げるんでしたっけ。
投稿: 諸葛鳳雛 | 2018年5月27日 (日) 22時36分