下愚は腐敗の歴史を繰り返す
#23「寺田屋騒動」
村田新八が今度国父様の命に背けば島流しでは済まされんと吉之助を引き止めようとする。だが、吉之助は命がけでやろうとする者に命がけで向かわねば止められないと有馬の元に向かう。 その甲斐あって有馬たちは暴走を何とか止める。
だが自分の命令に背いた西郷に激怒した久光は即刻捉えるように捕吏を出す。一蔵はいち早く京に向かい吉之助を探す。 その吉之助は…、
有馬たちと仲直りの酒盛りをしていた。 命じて信吾が心配するが、吉之助は先ずは酒を出して解きほぐしてからじゃと説明する。 さぁ、酒盛りをしようとするその時に一蔵が現れる。
一蔵は吉之助と二人だけになる。 国父様はお怒り、捕吏が間もなくここに来ると。吉之助は先に一蔵どんが捕まえに来たのかと問う。違うと一蔵は言う。
おはんを刺して、おいも死ぬ。 懐剣を抜いて吉之助に向かう。だが、吉之助は動じない。月照様の入水以来から命は天にあずけているのだと。 やがて捕吏が来て吉之助は連れていかれる。有馬たちに信吾のことを頼むと言う。 皆はそれを受け止める。
怒りの国父様の前に連れていかれる吉之助。 儂の命に背いた以上は切腹せいと即座に告げる。 吉之助は命に逆らいましたが薩摩のためになることをしました。けれども、処罰は甘んじてお受けしますと。
だが、最後にと諫言をする。斉彬公はもういない。だから国父様ご自身がこの世を見てから日本を変えるにはどうすればいいかよく考えてくださいと言う。
吉之助の説教に小言など聞く耳もたんと久光は突っぱねる。腹を切れと言うが、横から待ったが入る。
家老の小松だった。小松は亡き殿が西郷は物差しのような男、使いこなせば役に立つが使わなければ唯の棒に過ぎないと言ってましたとやんわりと嘆願する。それにつられて他の家老たちも私達もそのように聞きましたと答える。
一蔵からではなく他の家老たちからの言葉に久光もその場で処罰できずに奥に引っ込んでしまった。一蔵と吉之助は目で合図する。ほっとする吉之助。
結局、島流しになり、どこか決定するまで薩摩に幽閉されることになる。勿論、村田も一緒だった。 薩摩に戻る際に大山は信吾の言葉任せておけと言う。吉之助は有馬さんもと返す。一蔵はかならず連れ戻すと答えるのだったが…。
近衛忠房から久光は京都の市中警護を言い渡される。 久光は天子様からの申し出に感激してそのお役目こそと嵌ってしまう。一蔵は何となく不安を覚えるのだが…。
京都の市中警護を熱心にやる久光。だが、それが自分に期待してきた勤皇浪士たちを取り締まることに気付かなかった。 薩摩藩藩士による勤皇浪士の取り締まりは歌劇を極める。それを見る信吾も何か違和感を覚える。有馬たちは取り締まりから逃れた勤皇浪士たちと過激な運動に身を寄せることになってしまう。
。*((艸д・。`*)゜*。せっかく火が消えていたのに…
だが、その動きは久光に知られてしまう。勤皇の過激な者共が精忠組の者達と結託して何か事を起こしそうだと。
機嫌を損ねた久光は天子様のお仕事に邪魔する者は許さんと彼らを斬るように言う。これには一蔵が決死で諫める。 京で藩士の同士討ちなど天下の笑いものになると。
少し考えなおした久光は彼らを説得するように使いを出し、もしも聞き届けなければ斬るようにと命じる。一蔵は自分にお命じくださいと頼むが、久光は使える一蔵を失いたくないのでそれは却下する。 愕然とする一蔵は言い知れぬ不安を覚える。
そして、それは的中する。 寺田屋に向かう大山達が有馬新七たちを説得する。だが、有馬たちは既に親王様からのご命令が大事だと突っぱねて、大山達に帰れと告げる。そもそもその自分たちを命がけで説得しに来た吉之助を追放扱いしている国父様からの命令など信用度ゼロだった。
痛いほどわかる大山だがそれでも主命に逆らうのかと激昂する。大山の横で刀を取ろうとする者がいるが、大山が止める。 後ろで見ていた信吾がたまらずに飛び込んできた。
もう何が正しいのかわかりもはん。じゃっどん、兄さぁがいたらきっと止めたと。藩内で殺し合うなどあってはならん。有馬に信吾は主命に従ってついていこうと申し出る。 空気が固まる。
だが血気組の一人が信吾に臆したかと激昂して刀を突き付ける。それが契機となって大山の右横の藩士がそいつの頭を斬ってしまう。
遂に同士討ちが始まってしまう。 薩摩藩同士の殺し合いが一階で繰り広げられた。かろうじて二階にいる者達は大山の機転で梯子が外され、援けに来られない。 だが、信吾が逆に殺されかけていた。
それを救ったのが有馬だった。有馬は信吾を守ると、そこにいろと同士討ちから外してしまう。 それがために却って有馬が狙われる。 有馬は戦うが刀が折れてしまった。
ここまでと覚悟を決めたのか、有馬は相手と組打ちをして自分の体で動きを封じる。そして、同志においごと刺せと叫ぶ。有馬の叫びに大山が振り向くが遅かった。 有馬は同志の刀で自分と相手ごと刺し貫かれてしまった。
中心人物だった有馬が刺されたので同志達も大山達も動揺する。大山は泣きながら有馬を介抱する。 信吾の目の前で、有馬は大山の吉之助さぁと小さな声を出して息絶える。 遂に幼馴染の一人が欠けてしまった。
泣きわめく大山はもう止めろ、どうしてこんなことになるんじゃと必死で皆の暴挙を止めようと叫ぶ。みんなが悲しみに染まり、剣撃の音が消えた。
遅れて駆け付けた一蔵だが全ては終わった後だった。大山は何も言わずに有馬の血も拭った懐紙を一蔵の懐に押し込んで去る。 寺田屋に入った一蔵はそこで茫然自失となった信吾を見る。 寺田屋騒動は吉之助達が哀しんだ赤山様の死を招いた藩士同士の殺し合いの二の舞そのものだった。
その惨劇を薩摩で謹慎中の村田と吉之助は一蔵の手紙で知る。友の死に二人は泣く以外になかった。
( ̄○ ̄;)!お公家の命令で武家が同士討ちになるパターンって『清盛』でもあったよね。
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