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二番煎じは通じない2

 

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...(* ̄0 ̄)ノこ 今後どうなるのか以下に経験者の証人を召喚しました。

           
            

             

                
                

廉頗大将軍です!!  ※はったりでなく、真面目に書いてます。

 

「キングダム」で更に有名になりました、古代中国の戦国時代に活躍した趙国の廉頗大将軍。
  刎頸の交わりなど一部日本人政財界の人達にも知られていますが(笑)、21世紀のロシア情勢で起きたことが彼の時代でもあった。

     

 戦国時代の長平の戦い。 趙と秦の歴史上有名な大戦は、勝者たる秦の白起の大量虐殺で知られている。

 だが、この大戦の始まりは上党という韓の領土の民が秦を嫌って避難民になったのを韓国人と密約を交わした趙国軍が救援する形で発生したのだ。
 秦は上党を治めると決まっていたのだが、それを潔しとしない上党内部の官吏たちが趙に接近して上党を譲ろうと持ちかけた。

 当時の趙国王は、廉頗大将軍を用いた恵文王の子・孝成王だった。上党の趙譲渡の話を受けたために戦に巻き込まれることになる。秦としては正式な交渉で上党を受け取る形になっていたのでこれを黙認することが出来なかった。

 避難民を救出する形で趙も軍を出す(当然だが密約があるので上党支配の名分も立っている)。秦も上党の支配の支障を起さぬために軍を出した。 かくて戦争になった【長平の戦い】

 序盤戦は秦軍が推していたが、趙は廉頗大将軍を出して秦軍の侵攻を阻もうとした。

 😀流石は廉頗大将軍です!! 廉頗は彼我の優勢を的確に見切って長期戦に持ち込んだ。→漫画でも白老が攻守に優れた将軍と言ってますね。

 上党は趙に近いので補給線が太いし、秦の周辺国も使って牽制できる。元々避難民救出の形の出陣なので肝心な場所を取られないようにして戦線維持できれば膠着して交渉で元は取れる。趙の領土を削られているわけでは無いのだから。

 で、 持久戦に持ち込んだのだが、これを理解できる敵と理解できない味方(王)のせいでご破算になってしまった。 かくて長平の戦いは趙の負けとなってしまった。

        

 

 

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X﹏Xプーチンは負け戦をしたいのかと廉頗大将軍の声が聞こえるようだ。

歴史は繰り返す。だが戦略で二番煎じは通じない。

       

     

 戦になればウクライナを見殺しには欧米には到底できない。 やったらWWⅡから築いた欧米秩序が崩壊する。EUに現在所属している東欧、ポーランドなどが不信感で震撼してしまう。

 それは逆にロシアを助ける周辺国は中国しかない。 逆に言うならば五輪直後にはロシア軍は攻め込めないにも通じる。

 それでも中国は対米国のためにロシア軍ないしプーチンを助けるだろうか? 助けるならば今後は台湾海峡は更に警戒しなければならないでしょう。
 一線を越える国と衆知させているのだから。経験を利用するのは戦略の常套手段です。

 ロシア軍は始めても進めはしないと思う。それどころか始めたら現状維持すら大変だと思う。廉頗大将軍のように持久戦は自国民の政治不信を更に増すだろう。

 結局、進んで得られる果実はクリミアの二番煎じが狙いか。進んでウクライナの親ロシア人地域の割譲という正に戦国時代の趙の孝成王の欲しがっている上党という模倣では無いのか。 

 だが・・・「兵は凶器なり」なのだ。 勝ちを利とするは辱められる。 利を以て軍を出せばどうなるか、長平の戦いの趙のようにロシアも同じ轍を踏んでしまうのだ。

 

 

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