信約キングダム 177回

キングダム　第１７７話

＃「交渉」
　李牧から秦趙の同盟が持ちかけられた。仇敵同士の同盟案に敵味方が激しく動揺する。先の戦いから一年しか経っていない、傷を負った秦の陣営が激しく揺さぶられる。衛兵として紛れ込んでいた信も開いた口がふさがらなかった。

　武官激昂！　ふざけるなぁ!!と亡き王騎の軍長・録嗚未が吼える。　貴様等などと盟を結ばねばならんのだ、この下種が李牧や趙の家来達に向かい、録嗚未が猛る。信も録嗚未に気づき、その怒りを察する。秦の文官たちも武官の怒りに当惑する。

　茶番はもう十分だ、殺せの号令をくだされよと殺す気噴火状態な録嗚未が丞相の命令をせかす。俺一人で全員の首を叩き落すと座から立ち上がり剣を構える。

( #` ￢´#)場をわきまえぬか下郎が。これは茶番ではないぞ。

武官の態度に目玉を見開いて睨みつける丞相。そなたたちの気持ちは分かるが、この場は武人の出る幕ではないと一声で怒れる武臣を黙らす。　武官の怒りを退ける丞相。

　恨み深き趙から同盟を持ちかけられた秦の文武官たちは、驚きつつもそれぞれが損得勘定で明らかにその案の有益さを確認する。　軍事では強国・趙と戦う事無く他の戦線に力を注げることができる。財政面でも軍事軽減により余剰が出来るし、外交面でも新しい道ができると蔡択は燕との国交のやり直しを考えても有益だと李牧の同盟案の素晴らしさに改めて宰相・李牧の能力に目を見張る。しかし、最高権力者・呂不韋の答えは…、

「断る。」Σ(ﾟ□ﾟ(ﾟ□ﾟ*)ﾓﾋｬ━━((゜Д゜Uu))━━!!!!!!「　その場にいるもの全てが呂氏の返答に驚愕した。李牧ですら断りの返事に冷や汗が出る。　呂氏はこの時期に同盟案を持ってきた李牧にさすがと誉めながらも、趙にとって間違いなく唯一無二の宝である貴方の首が同盟案を以ってしても値が上だと評価を下す。冷や汗を隠せない李牧。その彼に呂氏は更に続ける。

「だが本当にごくわずかだ。それ故に交渉の余地はある。」　脅しぬいた呂氏は交渉と敵味方の動揺を更に誘う。しばらく考えて・・・、たどりついた言葉はまたしても度肝を抜くものだった

( ﾟдﾟ)ﾎﾟｶｰﾝ。。。もう呂氏の一人舞台… (*^m^)「城でも一つおまけしてくれぬか。」　

　信はもう声も出ない、汗しか出ない。その場の全員が呂氏に振り回されていく。李牧は黙考した後に城を一つただで渡すのですかと辛うじて平静さを保ちながら、途方も無い呂氏の要望を計ろうと試みる。

　呂氏は商いで気に入った場所だったと言いながら、韓皋の城を所望する。趙の者全員が仰天し、李牧の顔から余裕が消える。秦の昌文君も余りの要求に瞠目する。　趙の韓皋は李牧が要塞化に造り替えていた前線基地だったからだ。⇒あの城を私にくださいと自分の宰相に途方もない事を言ってのけて、とうとう手に入れたトルコ皇帝がいたっけな。。。　蔡択は笑い出す。吹っかけ方は半端ではないと丞相に驚きつつ、改めて呂不韋の底なしの器量を見る。本心では秦趙の同盟で今回の騒動の落とし所は十分としながらも、そこから先をもう少し搾り取ろうとする商人気質からのフッ賭けだったのだ。⇒　(　Д)　ﾟ　ﾟ見事な怪物ぶりですなああ。。

　そして蔡択が李牧のターンを見守る。。。

　李牧は城一つは趙王の許可をもらいたいと言う。対する呂氏は春平君がこちらにいるから貴方が渡すといえば趙王は許可すると返す。

　ならばと李牧は韓皋以外の城で検討を持ちかけようとするが、呂氏は他の城なら十個必要だと取り付くしまも与えない。⇒値切る李牧にガンと応じない呂商人。金額は譲歩しないのあこぎ呂商人でした。

「言っておくが李牧殿。儂はこれまで商談で一度口にした値からはビタ一文まけたことがない男だぞ。」　⇒(´Д｀;≡;´Д｀)ｱﾜｱﾜ何と言うあこぎっぷり。。。　化かしあいはここまでと交渉のテーブルに出揃ったものを李牧に提示する。もはや二つに一つと同盟案が城一つの値までレイズされてしまったのだ。ファイナルアンサーを迫られた李牧の選んだ道は…。

残念ながら値切れる気が全くしませんと不敵な笑みを浮かべて、李牧は城を秦に渡すことを確約される。

　これで秦趙同盟成立じゃと二人の化け物宰相が仇敵同士の同盟を結ぶのであった。

　驚愕する正殿の場。居合わせた姜廆は信にわめきちらさなくていいのかと問いかける。⇒何気に姜廆のハチマキ無しな衛兵姿は凛として素敵だな。信は喚こうにも話がでかすぎると、武人が出る幕ではないともう一つの戦場に驚愕するのであった。⇒また一つ、大将軍になるための貴重な経験をしました。

　その場に一人、秦王・政だけが冷静に黙考しているのでした。⇒はやく中華に打って出て欲しいな。。。

　呂氏の天衣無縫クラスの化物ぶりを堪能しました！！！

当時回想
(ﾟｍﾟ*)TVアニメどうしたもんかな。。⇒石の上にも三年とはよく言ったものだ。

quotation:義風捫虱堂「機を見るに敏。唯では起きない。」　091008