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信発キングダム 362話

全てを懸け、全てを捨てた先に

#「対局の力」
 ボロボロになっても立ち上がった羌瘣。巫舞の秘密がわかったと言い出す。

 気を内に向けて力を引き出すのが巫舞の理屈なら外界の繋がりを断つことでより強い力を得るのは道理だと。だが、それは本当にそれ以外はないのか。 それは武神に対しても違和感を感じていたと。 趙の子飼いになっている龐煖の事だと連が気づく。⇒飼い犬ではないのか? 

 だが、羌瘣はそれが至強の域というのはそれは違うと否定する。外界の繋がりを畏れるのはその力を畏れる大局の力があるのだと言う。 それは象姉もそれに気づいていたと。 連がそれを聞いて何故か気になる。 
 羌瘣は見るがいい、これが象姉が私を倒すために編み出した技をと叫び、ボロボロの身体で舞い始める。 象姉に見せる私の最後の巫舞を!

゜。°。°。°。°。°昔、象姉が意識を失い倒れた時の事(Ⅰ)。°。°。゜。°。°。°。゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。

 側にいる婆が象は魄領の禁を冒してしまったと羌瘣に言う。巫舞の深さは個人で限度があり、その限界が魄領だと。その領域を冒してしまうと意識が元に戻れなくなる危険がある。
 なぜにその領域に象姉が入ったのか? それは祭に備えて羌瘣に打ち勝つ術を命懸けで模索していたためだった。

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 羌瘣の新たな巫舞は人外をさらに超えた速さで連ですら手に負えなくなっていた。かといって連はそれに追従できない、そこまで呼吸を落とすと戻れなくなるからだった。 現に追いつめる羌瘣も肺から血があふれ、呼吸はできていないほど重傷になっていた。 それを見ていた羌明はもう戻らないつもりなのかと悲痛な表情でした。 最後の巫舞は連を追い詰めていく。
 劣勢になっても連はまだ呼吸をそれ以上落せない。明らかにやり過ぎだと思うが、自分はそこまでできない。

゜。°。°。°。°。°昔、象姉が意識を失い倒れた時の事(Ⅱ)。°。°。゜。°。°。°。゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。

 魄領の禁を冒してしまったら二度と戻ってこれない。そう婆は言う。羌瘣は一晩中、象姉の手を握って側にいた。 願いに願っていた羌瘣は次の日、奇跡を見る。
 象姉が羌瘣の目の前で意識が戻った。喜び抱き着く羌瘣。その象姉の身体は魄領の禁を冒すほどに酷使したためにひどい重傷だった。
 意識が戻らないからこのまま本当にと涙ながらに羌瘣が言う。象姉はその様子を語る。
 とてつもなく深く落ちていって、何も聞こえなくなり、白鳳の声も聞こえなくなってしまった。真っ暗で怖くなり、しまいには怖いと考えることすらできなくなった。けれども、そんな中で一点の光を見つけて自分はその光をたどって「戻って」きたのだと。
 象姉はあの光は多分、いや間違いなく瘣だったよ、ありがとうと瘣に言ったのだった。

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 目から血は吹き出る、足の健は切れる。だが、その強さはもう連を圧倒していた。貴様、もう戻らぬ気かぁと吠える連。羌明も羌瘣の名を叫ぶ。その羌瘣の域は魄領の域より更に深く深くなっていった。 
 何も感じず、緑穂すら感じられない。完全なる闇の中の羌瘣。でも、背中に感じる一条の光が確かにつながっていた。連との違い、どんな場所であろうとそれがあれば戻れる。

(σ・∀・)σゲッツ 死闘の果てに遂につかんだ対局の強さ! 一条の光から外を見ることもできた。連も飛信隊も、そして象姉の心も…。 自分が培った心の絆が支える強さに連はもう太刀打ちできなかった。 そして…、

 決着キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!! 羌瘣の渾身の力で掴む緑穂は遂に蚩尤の連を深々と突き刺したのであった。閉じた目から涙が流れる羌瘣。

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