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◇第378戦◇

#「正義」

 屯留に成蟜の死が知らされる。 瑠衣の膝元に物言わぬ成蟜の体が寝かされていた。 主の死を見て咸陽からついてきた忠臣たちが慟哭する。 その成蟜の周りの慟哭を見る信はかつての反乱を思い出し、あれから成蟜が大きく変わっていたことを見届ける。

 ヽ(*≧ε≦*)φ死亡フラグ回避、流石は不死身の壁さんだ!   壁は襲い掛かってきた龍羽を弓隊で射殺す。雲隠れしていた龍羽だったが、壁は自分を狙うことを読んで弓隊を伏せていたのだった。

王弟長安君成蟜、将軍撃趙/ 王弟成蟜が将となり趙軍を討った。
反「死」屯留/  そして屯留で謀反しそこで死んだ。
軍吏皆斬死/  関係していた軍吏は斬死となり
遷其民於臨洮/  その後 民も臨洮へ移住させられた
将軍壁死/  戦った将軍は城内で死んだ 龍羽に該当とは思わなかった
卒屯留蒲鶮反「死」/ 屯留の人蒲鶮も謀反し死んだ
戮其屍/  蒲鶮の屍はさらに誅された   ⇒ううむ、桜田門外の件で水戸浪士の屍に対する彦根藩士さながらね。

 信は先に羌瘣と貂を前線に戻らせ、自分は政に一言誤りに言うと咸陽に向かった。

                

★゜・。。・゜゜・。。・゜☆  十日後  ゜・。。・゜゜・。。・゜★゜・。。・゜゜・。。・゜☆゜・。。・゜゜・。。・゜

        

 王宮の外に瑠衣と政と信がいた。

 瑠衣は成蟜様は心底、嬴政様を憎んでおられたと言う。しかし、七年前の反乱の一件の後に成蟜様の中に変化が起きて一気にお心に血が通われたように感じますと夫のこれまでの歩みを語る。それをさせたのも嬴政様なのだと。
 憎しみが消えなくても王として兄として尊敬があり、きっともっと話をしたかったのではと瑠衣が夫に涙しながら話す。 政も過去を帳消しにできないが幽閉以後は大きく助けられたから、俺も話すことがたくさんあったと瑠衣に言う。 信も漂もそんなに器の小さい男じゃないから俺の事なら過去の一件はいいと気遣う。 分かっていると答えた政に信が呂不韋はさばけないのかと問う。 政は無理だと言う。 

 それを聞いた瑠衣はならば勢力争いで打ち倒すしかありませんねと言う。 信はそれも成蟜一派の力がないのではと言うが、瑠衣はそんなことはありませんと否定する。お入りなさいと瑠衣が言うと、続々と人がその場に来る。

 瑠衣とその場を埋める数の成蟜一派が大王の前に礼をとる。 成蟜派は失ったのは一割だけで成蟜の徳でここまで残っていた。瑠衣は亡夫の遺言により私が一党をまとめて兄王様の支えとなり、呂不韋を倒しましょうと誓いを立てる。政は瑠衣の誓いを受け止め、くれぐれも無理をせぬようにと言葉をかける。 王宮を去ろうと廊下を進む信。眼下にある男を見つけた信がその男に向かって飛び降りる。

 呂不韋の前に立ちふさがった信。 曲者だと衛兵を呼ぶ呂氏一派の者達。派閥の者達を制する呂不韋はこの者を知っていると言う。

ヒィー(((゚Д゚)))ガタガタ 獲物(信)を見る呂不韋の目は猛禽の目のようだ。。。  二度の論功行賞で見て、大王様のお友達の信だと呂不韋は知っていた。何の用かと言う前に信がお前は王様になれないと言い放つ。 それはどうしてかなと聞く呂不韋。⇒Σ( ̄ロ ̄lll)ちょっと、あんた王位狙ってますと否定しないって。。。

 お前には正義がないからだと信は言う。 呼び捨てに気にしない呂不韋は信殿がいう正義とは何かなとまた問う。 信はお前に言っても分からないと答える。 あいつ、ごまかしよったと呂氏派の者達は薄笑いを浮かべるが、呂不韋は揶揄しない。 

 軽く笑って呂不韋は信に武骨な信殿と前置してから一つ教えておいてやろうと言う。

 世にいう正義とは人柄にではなく、勝った者に宿るのだと。肩を叩いてその場を去る呂不韋に信は改めてそのでかさを感じるのだった。

                

ヾ(.;.;゚Д゚)ノさ、さすがにでかいぜ呂不韋!!! それにしても信の台詞は『孟子』の義だよなぁ。。。

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