上兵は謀を伐つ
#502「機先を制す者」
夜になって秦軍は金安城にたどり着く。飛信隊も同様に到着するのだが、尾平達は先に着いた友軍が夜営準備をしていないのに気づく。 皆もそれに気づき、不思議に思う。部下たちの不安を見る信と貂は顔が引き締まっていた。
そこに伝令が来て信に直ちに総大将の天幕に来いと告げられる。他の部署の隊長も同様の命令が告げられていた。 信は貂に行ってくると言って、本営に向かう。
が、一番最後に来た。。。 ⇒ ┐(´-`)┌もう、いい加減に原先生は信のこういう描写は入れなくていいと思うんだ。 一番最後に来た信を本営の諸将たちは睨み付け、遅いぞ童と叱り飛ばす。
信は本陣がどこか迷っちまったと謝るが、すぐに頭に拳骨を叩き込まれた。 土門将軍は遅れたくせに態度悪い、迷うなと信の言い訳に容赦なく拳を叩き込む。 この大事な時にきびきびしないと苛立つ王賁は舌打ちし、雷土もあほがと笑う。壁は少し心配し、蒙恬は予想通りと笑う。 馬鹿の五千人将が来て、ようやく全諸将が揃ったのを一人が総大将に報告する。
王翦将軍はすぐさま発つ故、手短かに話すと皆に言う。 土門将軍も壁将軍も総大将の言う事が分からなかった。
「全軍この金安より進路を変え鄴へと向かう。」 王翦将軍の命令に事情を聴かされていない諸将の殆どが騒然となる。 いよいよだなと王賁と蒙恬の間に信が割って入った。
壁はお待ちくださいと直ぐに意見を述べる。黒羊から趙西部攻略に入るのではないのですか、しかも趙国第二都市の鄴を目指すのですかと必死で問う。 王翦将軍は壁らの必死の問いを、そうだの一言で片づける。
息を呑む壁たちに総大将は準備はしてある、心配無用だと蓄積させた食糧をすぐに出させて見せる。 それでも大要所の鄴攻めに壁たちは狼狽しきりで、それが桓騎の笑いを誘う。
狼狽する諸将を前に王翦将軍は平然と命じる。
すぐに発つから各将は各々軍・隊を責任を持って動かせ、もたつく小隊が一つでもあったらその上に立つ者、この場にいる誰かの責任で容赦なく首刎ねるからいいねと命令を徹底させた。息を呑む壁ら諸将、おー怖いと口にする桓騎、当然と端和。
総大将が散会させる。信が部下たちがもたつくかもと言うと、蒙恬が行先告げなければいいだけだと助言する。
いよいよだと蒙恬、ああと応じる信、黙って肯定する王賁。 蒙恬は流石にここで李牧にばれる、王都圏まで突っ走って後戻りできないと話す。信はそんな選択肢は端っから持ってねぇと言う。 王賁は浮かれるな、まだ王都圏突入に成功したわけではないと気を引き締めさせる。 分かってると言う蒙恬は今から夜通し走って李牧を徹底的に後手に回すのさと話す。 信も楽しそうに驚いた李牧の面を見てやりたかったとかました。
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ヾ(.;.;゚Д゚)ノ久々出番のオルド(燕)軍の大活躍で李牧が狼狽えていた。 趙西部前線都市の武白城にいる李牧達に燕のオルド軍が趙東部の幹渭、霊玄を陥落させたと急報が入る。
部下の金毛将軍が燕軍の侵攻で東の防衛線が崩れる前に邯鄲を出た扈耴将軍を東に向かわせましょうと進言する。 秦軍の防衛線を変えたくなかった李牧だが止むを得ないとし、カイネに扈耴将軍に急報を準備させる。 副官の馬南慈が燕の進路は東の最大都市・峰士なのかと伝者にきく。 伝者は南に下がった“青歌”城だと答えると、李牧と馬南慈が青歌にと声を張り上げる。 カイネ、傅抵は李牧らの大きな反応に驚く。
司馬尚 青歌には…司馬尚がいますと李牧が言う。 カイネたちはその名を知らず戸惑う。金毛が名だけ知っていて、青歌城城主で病気がちで死んだ噂もあると口にする。 しかし、李牧が予想外の真実を語る。
死んでもいないし病気でもない。中央が嫌いで病気の名目で中央の命令をすべて無視している将軍であると。 馬南慈も前に『三大天』の任命もそのいいわけで断ってきたと語る。
三大天最後の一人・三人目の三大天を担う者がいたことに皆が驚愕した。傅抵は認めねえとぼやきながら肩を落とし、他の者からはそんな辺境の城の者、名は全土に広まっていないと疑う。馬呈一人がばかやろう共が地方にこそ化物みてぇな天才がいるのだと呟く。紀彗が窘める。
傅抵のジト目を横にカイネが司馬尚とはそれ程のと李牧に問う。 李牧は彼を三大天に推したのは自分、実力は間違いないが青歌城を動かぬ彼の重い腰を上げさせるためにしたのだと。 無名の実力者・司馬尚で揺れる趙本陣に急報が入る。
青歌の軍五千を城主・司馬尚自ら出陣した。 重い腰の三大天が討って出た報せに傅抵、金毛、カイネは驚く。馬南慈はよしと口にした。虎の尾を踏むとは正にこのことだ、オルドは東の情報収集が甘かったとほくそ笑む。
カイネに扈耴将軍への急報を取り消させた李牧も落ち着いてと皆と共々安心させる。 東には東の防衛線が組まれていると話す。 司馬尚がオルドの勢いを止めれば、東部長官の趙泊が東軍を動かして燕軍を押し出せると。 東の防衛線は次の大きな動きがあるまで一度置くと李牧が皆に告げた。
東部の危機は当面は去ったので李牧は本命の秦軍の対処を改めて皆と考える。
舜がまだ本陣に来ていないのに李牧が気付く。部下が東の急報を優先させて西の方向をと回しにしていたと話す。 秦軍に怪しい動きがあるから什華に留まると伝える。
伝者が言うには欺かれているやもしれぬ、金安から進路を変える恐れもあると報告する。李牧は西の地図を持ってこさせる。 駒が足りてますかと部下が言うが、カイネが主の考えを妨げぬよう静かにしろと言う。
地図とにらめっこをする李牧。
- 金安~黒羊までの兵站線
- 黒羊への兵糧は偽物
- 兵糧偽装など相当の準備がある
- 金安に食糧が殆どあるなら確かに秦軍が進路変更するかもしれない
- 二十万の兵が金安からどこに行くのか?南なら黄河に阻まれる
- そこから東に向かっても
鉄壁の王都圏― そこで李牧の思索が止まった。 王都圏に入れば一番最初に狙うのは…、
“鄴”か━━((゜Д゜Uu))━━!!!!!! 盤を李牧が拳で強烈に叩く。キャッとカイネが声に出て、傅抵もうぉっと声が漏れる程にびっくりする。李牧の驚愕に金毛、紀彗、馬呈ですら震える。
(゚Д゚)正気かお前ら【秦軍】は!! 李牧が吼えたこの夜が明けた頃、金安にいた秦軍二十万が消えたとの急報が舜水樹にもたらされたのだった。
秦趙徒競走スタート━━━━(゚∀゚)━━━━!!
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