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反撃

#536「二度目の初日」

 秦軍左翼では蒙恬が将軍に任じられた!!! 爺は仮とはいえ喜びに涙する。麻鉱軍将校たちは頼もしい若き将軍に、宜しくお願いします蒙恬将軍と一斉に拝礼する。 追い越された信はちょっと待てーと叫んだ。 伝者が信に王翦将軍の命令で夜のうちに中央本陣へ戻れと伝える。

 夜が明け始める頃、秦趙の総大将はすでに起きて戦略を描き始めている。 あくびするカイネが先に李牧におはようございますと挨拶をされて驚く。 お茶の注文に慌てて支度にかかる。 途中で転んで李牧の失笑を誘った。

 朱海平原の二日目が始まる。

 秦軍右翼は亜光将軍は早くも戦闘準備を完成させる。赤牙騎兵団は所定の位置に、第三隊も配置に、歩兵各中隊の準備も揃った。 玉凰隊も準備が早いが、歩兵が遅れていた。番陽が走れと叱声を挙げる。

二日目 秦右翼は初日と違い玉凰隊を始めから横陣の右端に置いた

松琢が亜光様も玉凰の力を認めたってことですかねと話す。関常は笑って、外してもどうで乱入してくるから面倒で中に入れたんだろと言う。

趙左翼も初日、沈黙を貫いていた第三の軍 趙峩龍軍一万が横陣の馬南慈軍の真後ろにつき、こちらも形を変えてきていた

  • 前軍:馬南慈(兵9,000)
  • 後軍:趙峩龍(兵10,000) 左翼:岳嬰(兵7,000)
  • 前軍:亜光 (兵19,000)  右翼:玉凰隊(兵4,500)

 趙軍の配置に秦軍が揺れる。番陽が亜光軍の方から敵は明らかに何か仕掛けてきますと言えば、亜光軍中でも馬南慈軍の後ろの軍の動きにも注視だと声が挙がった。

 戦闘が開始される。

初日と変わって馬南慈本人が出てこなかった。亜光軍中から昨日で我らの力を知り慎重になっていると笑い声が出る。亜光将軍は何も言わない。 玉凰隊でも前面の岳嬰本陣に動きがないので我らが右にあるので怯えていると笑い声が出る。 

当の岳嬰は昨日の軍議を思い出していた。;;;;:*☆*:;;;;;;:*☆*:;;;;;:*☆*:;;;;;:**:;;;;;:*☆*:;;;;;:*

 二日目に秦右翼の将を一人消す。 趙峩龍がそう言った。初日で左翼の将・麻鉱が死んだのなら二日目は右翼で一人死ぬという流れだと。

占いなら他所でやれと岳嬰は返す。 占いではないと趙峩龍は優秀な将を討つには策を積み重ねて追い込み終盤に討つ方法と初日に相手慣れする前に仕掛けて討ち取る方法があると語る。

 岳嬰は知っているか、明日は二日目だと言うが、趙は私に対しては初日だと返す。一日隠れ見た優位があると気づいた馬南慈が秦右軍の将は二人いるがどちらを狙うと問う。趙峩龍は決まっていると言う。

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 その趙峩龍が動く! 全軍出撃して馬南慈軍の前に出る動きを見せる。

亜光は右方に増援を送る。亜光軍右端は素早く盾の長城を並べる。右増援が間に合わないが、それでも急がせる。 敵が来ると右端は密集態勢を取る。

それを見て趙峩龍は軍を左に旋回させる。密集して構えていた右端は敵がこっちに来ないと驚く。 趙峩龍軍は更に速さを増した。 いかんと亜光が叫ぶ。

奴等の狙いは━━━━若が率いている玉凰隊だ・・・━!! 岳嬰と絡み合っている側面から完全に京劇の形になる。新手一万の軍が全て玉凰に向かう。 
 亜光は側近の英紀と共に救援に動く。敵は若の首を取るつもりだ、何としてもそれだけはと公私で必死の心地だった。 

 が、そうはさせじと馬南慈本人が前線に出てくる。 儂を放っておいていいのかと呟く馬南慈。 歯ぎしりする亜光。 部下からいかがいたしますと催促される。数刻の沈黙後、亜光は英紀に八千を率いて若を救出に向かわせる。 自身は馬南慈を討つことに決める。

 王翦の息子を助けに行っていたら確実に儂が貴様の軍を粉砕していた。敵ながらいい男と馬南慈は亜光を認める。 亜光は前進する。

 岳嬰が狩り刻と吼えて、軍を攻勢に集中させる。 挟み撃ちにされた玉凰隊。松琢も本当にまずい、逃げ場がないと悲鳴を上げる。 関常もこれほど早く詰めてきた敵に入ってきた一万が普通の軍じゃないと苦言を吐く。
 音が上がりかける関常の横で王賁が戦いもせずに佇んでいた。関常が王賁へ状況を分かっているのか、あんただけでも逃げねばこのままだと玉凰が死ぬぞと叫ぶ。 趙峩龍は数も質も完璧なる挟撃、勘のいい王賁なら助かる術は一つもないと分かるであろうと確信を抱く。 部下の肖と林に王賁の首を取って来いと命じる。

 間違いもなく一つもだ。 趙峩龍が勝ったと思う間、王賁は蒙恬との会話を思い出していた。 佇む大将に玉凰の数名が気づいて声をかけるのだが…。

蒙恬「俺きてるわ━━━━(゚∀゚)━━━って思うこと最近時々ない?王賁」
王賁「何がだ」
蒙恬「ほら。本当に時々だけどあるじゃん。偶然だろうがすげ━の見える時が」
王賁「だから何がだ」
蒙恬「だからさ━━━━“大将軍の見てる景色”ってやつがだよ」

 蒙恬との会話を思い出しながら王賁は関常に番陽を呼べと命じる。 巻き返すのだと。関常は驚く。

Photo( ̄▽ ̄) 遂にこちらでも覚醒ですかね。

 

 

 

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