見せしめの政治学
そろそろ西郷どんも終わる。 改めて思ったことが…
ε-( ̄ヘ ̄)┌ ダミダコリャ…大久保利通はバカだなと思った。
江藤の晒し首の件。
江藤新平は司法卿にして参議の重職の地位にあった者だった。 それほどの地位の人間を晒し首にしたことで不平士族の反乱を震え上がらせて止めるのが目的だったのだろう。
だがしかし、その後は西南戦争まで反乱は続いた。反乱では参議職に就いた者が三人もいた。結局、目的になんら寄与していなかったのだ。
Σ⊆(・∀・⊂⌒つ大久保の江藤斬首と晒し首はあまりにも近視眼的であったと思う。 参議の地位の者ですら容赦しないという意味を一方的にとり違えた。
容赦しない=許されない。 ならば反乱を起こす者達は命がけになるのは当然であろう。政府側にしても現場の裁量で許すことなど出来ないわけである。 兵法でいうならば囲師を閉じているので愚策であった。
やはり大久保は近視眼的で二極化で見ていたのだろうか。従う者と逆らう者のみを。頭が良かったはずだが歴史を学ばなかったのでは無かったか。。。
(*^m^)これと反対なのが大久保達が倒した幕府創立者・徳川家康公である! これは関ヶ原での論功行賞をみても政治の範といえる。
関ヶ原で家康と戦った西軍には秀吉から任命された大老から奉行の地位にある大名もいた。大久保の目ならば全員逆らっていると等価視座であろう。
家康の処置はどうであったか? 奉行職の石田三成、小西行長らは関ヶ原の戦いを図った者達であるとして処刑はした。 しかし、大老職にあった宇喜多秀家、上杉景勝、毛利輝元は殺していない。宇喜多は遠島、上杉は転封減俸、毛利も減俸であった。
大久保と違い、徳川家康は現状分析に優れていた。 奉行職を処刑して名分と戦いを一致させる。こうすることで余計な加害で生じる憎悪の連鎖を止めるのだ。
それ故に最後まで逆らっていた上杉が落としどころを見つけられ、降伏できたのである。大久保の感覚で宇喜多や毛利を処刑していたら上杉は徹底抗戦間違い無しだっただろう。それどころかお家のためにと東軍に従った一物ある戦国大名はその後においても疑心暗鬼になったに違いない。
戦術は政治の補助であるが、政治は振り上げた恨みの矛を取り上げるか、下ろす場所を変質させて矛のお呼びでないようにすることなのである。
そう考えると戊辰戦争の西郷さんの庄内藩の寛大な処置は誠に理にかなったと言うほか無い。 まさに家康の上杉に対する裁きである。 これで関ヶ原の毛利の位置である会津藩に恨みを残さぬ処置が出来ていれば良かったのに。。。
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コメント
諸葛鳳雛殿、コメント万歳です。
>なるほど大久保はバカだという意見ですか。大久保はスーパースターだという本がでていましたが。
誤解無きように書きますが、大久保の才幹が馬鹿というつもりじゃないです。日露戦争から逆算してもこの時点で近代化を推し進めるなければ間に合わないので、確かに大久保のプランは間違っていません。
国家戦略立案でも大久保は傑出している。ただ特化している。だから池田勇人か田中角栄を彷彿とさせる意味でもスーパースターと評するのは理解できます。
が、やはり日本人の悪弊が祟っておりそれは現在の日本政治でも旧態依然として残っていると言うつもりです。
それは丸写し! 王政を維持し近代化を果たして強国としたプロシアを模範としましたが議会軽視までコピーした感があります。諸葛鳳雛さんもご存じでしょうが明治の陸軍もプロシアを模範として“しまいました”。
国土の地理的環境と歴史を考慮せずに大陸国家の諸制度を模倣してしまったことはその後に海軍軽視、民主主義軽視の悪影響を及ぼしています。
歴史にもしもがあり、西郷が生きていたならばおそらく板垣の自由民権運動などは厳しく取り締まったりしないでしょう。なにせ橋本左内や坂本竜馬と交誼がありその考えを学んでいたのだから。
西郷さんなら国を憂う多くの意見から政を思ってくれたかも。そうすれば自由民権運動も骨抜きにされずに本当に議会制民主主義の成熟ができたのではと思います。
そして、それは海から民主主義が誕生したのセオリーに沿って島国日本が海洋国家として別に日本独自の成長路線もあったのではないかなぁ。
大久保は屈辱を恥と思い、西郷は屈辱を試練と捉える人では無かったかなぁと思います。
投稿: うしつぎ | 2018年12月 9日 (日) 21時52分
うしつぎさん、こんばんは。
なるほど大久保はバカだという意見ですか。
大久保はスーパースターだという本がでていましたが。
同僚の江藤さんの首切ったのはよくなかったかな、
と思います。
その後の士族の反乱が続発してますし。
西南戦争で西郷さんを殺したってことで彼も暗殺されますね。
投稿: 諸葛鳳雛 | 2018年12月 8日 (土) 18時57分