信伝キングダム 609
#609「中華のうねり」
💥玉鳳隊と尭雲軍がぶつかる。 関常は十槍は俺たちが引き受けるから番陽達は先に行けと言う。尭雲は目の前だから先に行けと番陽達を促す。 十槍は甘く見られたもんだなと笑いながら関常達を突き崩す。
心配する番陽だが関常に促され、先を急ぐ。その番陽たちも十槍に止められる。 何を夢見るのかと十槍一番槍・田豊は貴様らは全員ここで突き殺すと言い放つ。十槍最強の使い手に阻まれ、番陽達も足止めされた。
玉鳳隊の足が止められるが、頭は動く。手負いの王賁が一騎で馬を走らせる。
番陽が貴方様の身体は馬上にあるだけでやっと、槍などふれない、お戻りをと止めようと何度も叫ぶ。言っても聞かないと関常が前の隊に若を守れと命じる。命に代えて若を守り抜けぇと小隊を動かす。
そして、王賁が尭雲の前に出た。
👊その頃、飛信隊は趙峩龍残軍と戦っていた。渕副長は敵の抵抗も激しいがこちらが押し込んでいると戦局が優勢だとみる。もう少しで尭雲の本陣がと遠方を俯瞰すると・・・、
玉鳳の旗が尭雲本陣近くに迫っている! 渕は直ぐ後ろに護衛していた隊長・信に大声で知らせた。その声が聞こえた田永、去亥がバカなと驚く。力が思うように出ない信が歯ぎしりする。
王賁・・・お前 その身体で乱戦に入ってんのか。だから玉鳳は力を増して・・・ 一昨日死にかけて、羌瘣はまだ起き上がれないって言っていたお前が・・・ やっぱとんでもねえバカだなお前も 王賁
手負いの王賁を知った信は矛に力が入った。飛信隊に尭雲は俺たちが討つと檄を飛ばす。
尭雲と王賁は・・・まだ戦いを始めていなかった。
玉鳳兵は身体を案じて駆け付けようとするが王賁は来るなと待ったをかける。それでも心配する兵だったが、王賁は俺を信じろと一言告げる。主を信じ、玉鳳兵は一騎打ちの邪魔を防ぐことにする。
尭雲軍も主から開戦前に、王賁が来たら手を出すなと厳命されていたので割って入ろうとはしなかった。主は奴に少し話したいことがあると。そして、尭雲から切り出す。
尭雲は王賁、お前は中華について考えたことがあるかと問う。
・・・かつて大いなる時代があった。主・藺相如の三大天の時代、お前達側では六将の時代、傑物が乱出したあの時代の"武”はそれまでの歴史の中で不自然なほど突出していた。
その不自然を我が主は中華のうねりと解いた。
中華のうねり。王賁、玉鳳もそれぞれ聞き取り黙考しはじめる。
そして今 その六将時代を継ぐ――お前達の時代が来ようとしている。 無論、それは李牧様の時代でもある。
〃
俺はかつての黄金時代の人間でもあり今の時代の人間でもある。その俺の目は二つの時代の決定的な違いを捉えている。何か分かるか、武の話では無い。。
話を聞いていた王賁は答える。 王。 兵達は理解できない。が、尭雲はその通りだと我が意を得る。
中華の武力統一を本気で己の道とする秦王嬴政の存在だ。そんな特異な王まで重ねて現れた。中華のうねりは今極限に向かっているのだ。一度"応え”を出せと。 一つになるのか、そうでないのかの、応えだ。
分かっているか王賁。 お前達が立っている場所が。
先達が自らの後進に向けるかのように説く尭雲。その話を王賁は正面から見据え聞く。 ⏰しかし、時間は待ってくれない。 飛信隊が切り込んできたのだった。
厄介な男が来る前にお前を屠ると尭雲は矛を構える。我はお前達を抹殺すべく送り出された藺相如様の刃だと。
尭雲に王賁はお前達に俺の立つ場所をとやかく言われる筋合いにはない、俺はただ敵を貫いて前に進むだけだと愚直に返す。飛信隊信が来る前に決着する腹づもりだと玉鳳も尭雲兵も察した。
できるかな、左腕とて我が矛はお前を両断するぞ王賁。尭雲は片腕で戦おうとする。対する王賁も出陣前から心臓が止まりかけていた。だがそれでも王賁は戦いを・・・。
駆け付けた信が王賁と叫ぶその時、二人の最後の戦いが始まった。

前線にいる人にしかみえない次の未来。。
そういえば廉頗大将軍も同じ事を言っていたなぁ
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